Special interview 02 RAGTAG 30th.

MISHA JANETTE FASHION EDITOR & STYLIST

MISHA JANETTE × RAGTAG ミーシャ ジャネットが語る FASHION & 洋服 are not the same 「私は洋服ではなく、ファッションを身につけたい」

アメリカ・ワシントン州に生まれて、文化服装学院でファッションを勉強するために2004年に来日。現在は、東京を拠点にファッションエディター/スタイリストとして活躍するミーシャ ジャネットさん。「東京は2つの極端が共存している街。一つは日本人的なわび・さびがあって、電車は正確だし、街がとてもきれい。もう一つは、原宿や秋葉原のようにポップでクレイジーな雰囲気とそこに集まる人のエネルギー。東京は大好きで、最新情報から目が離せません」と語ります。

ノワール ケイ ニノミヤのワンピースにひと目惚れ!

「最近は、ラグタグ原宿店によく来ます」と、通いなれたようなリラックスした雰囲気で、「今日着たい服」を選んでいくミーシャ ジャネットさん。2階のモード、ビジネス&スーパーブランドの中から飛びついたのが、「noir KEI NINOMIYA(ノワール ケイ ニノミヤ)」の花のモチーフをつなげたワンピース。「これ着てみたかったの! すごく素敵!」とひと目惚れで、試着するとサイズもぴったり。さらにスニーカー、キャップ、ネックレス、クラッチを合わせてコーディネート完成です。

「今日のスタイリングのテーマは、“今っぽく黒を着る”です。トレンドをウォッチしていると、もうそろそろモードの時代が来そうで、今日は、モード&アヴァンギャルドな感じを狙って、“アップデートされたカラス族”でまとめてみました(カラス族=80年代にコム デ ギャルソンやワイズが提案した黒を前面に打ち出したスタイルを着た先進的な人たち)。今はミックスの時代だから、スポーティなスニーカーやキャップでちょっとハズしているのもポイント」とミーシャさん。

「私はモードが大好きで、普段からラテックス製のサイハイブーツを履きたいくらいモードな服を着たいんです。でも、トレンドは生きているものなので、トレンドにも影響を受けます。だから今はスニーカーが気分。スニーカーは楽で、今はヒールには戻れないけど(笑)、カッコイイ服は身につけたい。カッコイイ服の“強さ”を身につけたい。私もそうだけど、みんなも着るもので気分がガラッと変わるでしょ?」

ミーシャさんが東京という街を選んだ理由

ミーシャさんはアメリカ・ワシントン州シアトル生まれで、日本に来るきっかけは、ワシントン州と兵庫県が姉妹都市だったからだそう。「高校生のとき、将来アートやファッションの仕事がしたくて、本当はフランスへ行きたかったんだけど、渡仏先が郊外の田舎しかなくて断念。それで兵庫県と姉妹都市だというのを知って、交換留学制度を使いました」。

小学4年生のときに日系人の先生から折り紙などの日本の文化を教えてもらい、日本の高校生のペンパルとの手紙のやりとりで、「便せんとか、手紙に貼ってあるシールとか、とても可愛くてセンスが良くて」、日本のことが好きだったという。

「ちょうど、クールジャパンのキャンペーンの初期に、交換留学で西宮市に行って、ますます日本が好きになって、一度アメリカに帰ってから、ファッションを学びたいと、2004年に文化服装学院に入学しました」。ニューヨークにもファッション専門の学校はあるが、「自分のセンスで新しいカルチャーを作りたかった」と東京をチョイスしたそう。スタイリスト科を選んだのは、「小さい頃からドレスアップするのが好きで、“服を作るより、イメージを作る”スタイリストを選びました。東京でセンスを身につけたかったんです」と語ります。

可愛いファッションから、シンプル&クールへ

ミーシャ ジャネットさんといえば、“可愛いファッション”の体現者・伝道者として有名ですが、「2011年に大きな震災があって、人も街のパワーも落ちていたときに、原宿でおしゃれした人たちのパレードがあったり、私には雑誌社から『可愛いコーディネートでファッションを撮影したい』とオーダーがあったり。ちょうど、きゃりーぱみゅぱみゅがデビューして、レディー・ガガがブレイクしたのと同じタイミングで、身につけてハッピーで、カラフルで可愛いスタイルを研究しました」とミーシャさん。

「可愛いファッションは奇抜で大好き。当時はとても楽しかったけど、今はトレンドが変わって、シンプルなファッションになってきて、シンプル&クールな着こなしで個性を出すのが難しくなってきました。今日選んだコーディネートも、このネックレスをつけるかつけないかがとても微妙なバランス。今日はネックレスがあったほうがバランスが良いですね」。

ミーシャさんがトレンドを感じるのは、「ファッションショーのランウェイからはもちろん、インスタグラムやストリートスナップを見たり、街を歩いている人やウィンドウも常にウォッチしています。でもそれを見て真似たりはしませんね。バリアを張って(笑)、なるべく影響を受けないようにしています。どうして? 自分の中にファッションのプライドがあるからです」。

ラグタグでデザイナーズを買って楽しもう!

年2回、東京・渋谷で開催されている「東京ファッションウィーク」には、必ず新しいシーズンの服を身につけていくというミーシャさん。「装苑賞の審査に出した人の服を借りてショーを見に行ったこともあります。服にはデザイン性がないと意味がありません」という彼女は、ラグタグもよく利用するそう。

「ラグタグで一番最初に買ったのは、10年前ぐらいかな、昔のロゴのジバンシィのシルバーの大ぶりのネックレス。もちろんまだ持っていますよ。ラグタグがいいのはヴィンテージやデザイナーズが手頃に手に入ること。店が広くて清潔で見やすくて、商品もきれいにクリーニングされて、ニオイがないのがとてもいい。インポートも日本ブランドもたくさん揃っているけど、海外では手に入らない日本ブランドが多いのは外国人にもうれしいですね。日本の文化でしょうが、とても丁寧に服を見せてくれて、快適に安心して買いものができます。もちろん安いのもうれしいね」。

ワンピース:noir kei ninomiya

ハット:Julien David

ネックレス:BLESS

バングル:LARA BOHINC

スニーカー:RAF SIMONS × adidas

クラッチバッグ:Yohji Yamamoto POUR HOMME × MATATABI

私はファッションを身につけたい

「ヨーロッパのエレガントブランドはだいたいマダム系だけど、日本のブランドはデザインに遊び心があって、個性的で若い」とミーシャさん。ご本人も小柄なので日本ブランドを多く愛用しているそう。

「服には身を守るという機能もありますが、私は“ファッション”を身につけたい。それをメッセージに込めました。今私が好きなブランドは、今日着ているノワール ケイ ニノミヤで、アヴァンギャルドだけど着やすくて、シルエットがきれいで、さらに装飾のスキルがすごい。それと期待しているのは、見たことないモノをつくっているANREALAGE(アンリアレイジ)。スポーティなY-3(ワイスリー)も好きです」。

「ラグタグ原宿店は1階から3階まで扱っているものが違っていて、それぞれの階から好きなものを選んで着れば、まさに今の時代のミックススタイル! 日本の人はテイストやブランドをミックスして着るのが上手ですから、この1軒でミックススタイルが楽しめますね」とミーシャさん。

TBS系列でスタートした「YouTube Live/YouTube」と連動した新番組「東京EXTRA」では、YouTubeのライブMCとして東京の最新情報を英語で世界に発信するなど、新しい仕事にもチャレンジしている彼女の活躍にも要注目!

ミーシャ ジャネット|MISHA JANETTE
ファッションディレクター、ジャーナリスト
英字新聞『Japan Times』、『装苑』、『style.com』、『Numero TOKYO』、『VOGUEgirl』、『wallpaper*』をはじめ、国内外のさまざまな媒体へ記事を寄稿するほか、スタイリストとして米国のトップアーティスト、ニッキーミナージュのツアー衣装を手がけている。
グローバルスタンダードを目指すファッションブログ『東京ファッションダイアリー』は4カ国語で配信中。世界初のファッション性の入ったウィッグブランド 『プラム』 の創立者兼デザイナーとしてデビューも遂げ、デザイン活動にも力を入れている。
ホストとしてNHK国際の番組『KAWAII INTERNATIONAL』ではMCを務め、雑誌、ラジオ、イベントのDJなどにも出演。自身のエッジの効いたテイストを生かしながら多面的に活動中の“it”ガール。2.5次元ファッション主義者でもある。
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