「家族みんなで着物を着て初詣に行こう!」
4年前、私が家族にそう提案したのは、昔のように日常の中で着物を着る習慣を、家族全員で再現してみたい!と思ったから。
それ以来、家族が集まれるときは毎年必ず着物を着て初詣に出かけています。
江戸時代ではほとんどの人が着物を着て生活していたのに、時代の移り変わりと共に徐々に減少し、
現代ではまったくと言っていいほど見なくなりました。着物は他の国では真似できない素晴らしい文化なのに、着ないなんてもったいないと思いませんか?
私が着物好きになったのは、祖母の影響によるものです。私の祖母は着物が大好きで、何か出かける用事がある時には必ず着物を着ていました。
そんな祖母が特に気に入っていた、こだわりの1着が「大島紬(おおしまつむぎ)」の街着でした。
"街着"というのは、日常で着る普段着のことを言います。"紬"は、蚕の繭から糸を取り出し、ひねって丈夫に仕上げた糸から織られたものです。
織物の中でも際立った渋く深い味わいを持ち、その緻密な作りから着物通にはたまらない一品として愛されています。
「大島紬」はその紬の中でも最高級品とされ、奄美大島で半年もの時間をかけて作られます。気の遠くなるほどの工程を経ますが、
その中で大島紬の命ともいえる作業が"泥染め"です。テーチという木の樹液で20回、泥田で1回染めるという作業を4回繰り返します。
100回近くの染めを繰り返し、ようやく大島紬の魅力である独特の渋い黒色が表れます。この色は、決して化学染料では出せないものです。
大島紬に袖を通すと、作り手が時間と愛情をかけてじっくり作り上げたことがじわじわと伝わってきます。
着れば着るほど柔らかい着心地になる紬を、普段からさらっと着こなすおばあちゃんになりたい。
そして私に留まらず受け継いでいけるように、作り手の気持ちと一緒にずっと大切にしていきたいと思います。
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