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BUYER'S VOICE RAGTAGバイヤーのファッション偏愛をお届け!

RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。

私の好きなブランド、あのアイテム

ISSEY MIYAKE の
”セットアップ“
バイヤーのファッション偏愛

RAGTAG神戸店 MUNEZANE

■“一枚の布”から作られる世界

RAGTAG神戸店 MUNEZANE

[ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)]と言えば“プリーツ”という印象を持つ方が多いと思いますが、そのものづくりは一貫して「一枚の布」という考え方に基づいています。この考えのもと、一本の糸からオリジナルで素材を開発し、身体と布の間に生まれる「ゆとり」や「間(ま)」の関係を追求しているそうです。

イッセイミヤケ A-POC UNDER

↑2019年春夏シーズン A-POC UNDER

「A-POC(エイ・ポック)」はコンピューターを使って一体成型で作った服の総称で、一枚の布(A Piece Of Cloth)という意味の頭文字が由来になっています。服のかたちが編み込まれたチューブ状の生地が機械から出てきて、服を切り出すという製法で、一本の糸、一枚の布が服になるまでの革新的なプロセスとして新しい方法論を示しました。

イッセイミヤケ 力強いプリント柄

こちらは2019年春夏のアイテム。民族のボディペイントからインスピレーションを受けたデザインで、大胆で力強いプリント柄が特徴です。このシーズンには、人の体を泥で装飾するような感覚で描かれたアイテムも多数登場しました。こういった民族や縄文時代の土器、日本の縞模様などの世界観を表現したものがシーズンアイテムとして登場し、どのデザインも鮮やかな色使いで表現されています。

■“製品プリーツ”という魔法

イッセイミヤケ セットアップ

一般的な製法では、生地にプリーツ(折り目)をかけた後に縫い合わせて服の形を作っていくのですが、[イッセイミヤケ]で、先に服の形に縫製した後にプリーツをかけるという独自の製法(製品プリーツ)を使用しています。それにより、プリーツそのもののデザイン性だけではなく、着用した時に思わぬところでプリーツが出っ張ったり、身体に寄り添ったりと多様な表情がでます。
私が愛用している[HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE(オムプリッセ イッセイミヤケ)]もこの“製品プリーツ”を基本としていて、“現代を生きる男性のための新しい日常着を提案する”ことをコンセプトにしています。
形は一見シンプルなのですが、フォルムの美しさと機能性を兼ね備えています。 プリーツがあるのでシワは全く気にならず、乾燥性に優れた素材を使用しているためメンテナンスがしやすく家で簡単に洗えるのも魅力です。

イッセイミヤケ 製品プリーツ

■革新的な服

RAGTAG神戸店 MUNEZANE

現在、創立者である三宅一生さんは[イッセイミヤケ]のデザイナーではありませんが、三宅さんのものづくりへの思想は今もなお受け継がれていて、常に新しいことに挑戦し続けているブランドだと思います。一度着ると他の服には戻れなくなってしまう[イッセイミヤケ]の魅力をぜひラグタグで感じてみてください。

MUNEZANE

2018年に入社。アイテムの知識だけでなく、ブランドのバックボーンを理解し、そのブランドに興味を持っていただけるような接客を心がけています。

BUYER'S VOICE

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