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BUYER'S VOICE RAGTAGバイヤーのファッション偏愛をお届け!

RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。

私の好きなブランド、あのアイテム

GUCCIの
”シグネチャー GGパターン”
バイヤーのファッション偏愛

rt銀座店 店長 SAWAISHI 

rt銀座店 店長 SAWAISHI

■[GUCCI(グッチ)]の代表的なモチーフ、
「GGパターン」

みなさんご存知の「GGパターン」ですが、その歴史は非常に古く、1930年代に誕生しています。
もともと[グッチ]は高級皮革製品店としてオープンしましたが、第二次世界大戦時に皮革が統制された結果、代替品としてキャンバスを使用したことが、シグネチャーの「GGパターン」誕生のきっかけです。 キャンバスの強度を強めるために織模様を加えたのが始まりで、その当初は、「GGパターン」ではなくダイヤモンドパターンでしたが、こちらにブランドのブランド創設者グッチオ・グッチのイニシャルのGGを組み合わせるようになりました。こうして、レザーではなくキャンバス地を使ったバッグで「GGキャンバス」が誕生しました。 このモチーフは品質の高さ、美しさを表現し、一目で[グッチ]の商品であることがわかる広告効果をもたらしました。

■GGパターンの魅力

グッチ GGパターン

時代が変わっても廃ることがないデザインは秀逸です。[グッチ]の「GGパターン」には長い年月をかけて愛され、多くの人に愛用されてきた魅力があります。 それは高級皮革製品として、品質の高い製品を世に送り出そうという作り手の想いと技術、そしてその価値を高めブランディングを確立した企業努力の賜物だと思います。 1970年代、香水事業の設立と共に、GGキャンバスのバッグが大量にリリース、品質管理が行き届かず、ブランディングが低下しましたが、本来のモノづくりの原点に立ち、高い品質の製品にこだわることで、見事に再建しました。
「GGパターン」の魅力はそのバリエーションの豊富さにもあります。現在のクリエイティブディレクター、アレッサンドロ・ミケーレにおいても「GGパターン」は受け継がれ、様々なラインがあります。 そのなかでも代表的なラインとその特徴をご紹介します。

■GGキャンバス

グッチ GGキャンバス グッチ GGキャンバス

正に[グッチ]の定番、王道ライン。毎シーズン、バッグから財布などの小物まで様々なデザインがリリースされています。キャンバス素材なので軽くでなじみやすいことが特徴。ただし、レザーに比べデリケートなので、水や汚れ、やぶれなどの修復が難しく、取扱いには注意が必要です。

■GGプラス

グッチ GGプラス

通常のGGキャンバスにポリ塩化ビニル加工(PVC)を施した素材。これにより、耐久性・防水性が増し、レザーよりもデリケートであるというキャンバスの弱点を克服することができました。PVC加工により、キャンバスよりも丈夫で、汚れた場合も水拭きや中性洗剤を薄めたもので拭き取れるため、お手入れが簡単です。ただ、PVCが環境への悪影響があることから、次のGGスプリームが現在では主流となっています。

■GGスプリーム

グッチ GGスプリーム

GGキャンバスをポリウレタンで加工した素材で、環境に優しい製法で作られています。見た目はキャンバスのような雰囲気ですが、加工により汚れにくいのが特徴です。現在は、[グッチ]を代表する素材で人気が高く、様々なデザインの商品がリリースされています。

■GUCCIシマ

グッチ シマ

高級感あるレザーに、GGモチーフを熱でエンボス加工した素材です。[グッチ]のコレクションでも最上級のラインとして位置づけられています。 バッグや財布は勿論ですが、メンズライクな素材からベルトや手袋などもリリースされており、定価はキャンバスに比べて割高ですが、さすがは[グッチ]のレザー製品、品格が漂います。
[グッチ]は毎年新しいラインやデザインを精力的にリリースしていますが、長い歴史に裏打ちされた確かな技術と、常に独創性が高いデザイナーの手によって生み出される新たな「GGパターン」にこれからも注目です。

rt銀座店 店長 SAWAISHI

SAWAISHI

2000年入社。銀座店店長。20年の経験からコレクションブランドからビジネス系ブランドまで幅広く語れるのが強み。

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