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BUYER'S VOICE RAGTAGバイヤーのファッション偏愛をお届け!

RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。

私の好きなブランド、あのアイテム

Levi’s
“KING OF DENIM”
バイヤーのファッション偏愛

RAGTAG心斎橋店 バイヤー NISHINAKA

■[Levi’s(リーバイス)]との出会い

リーバイス デニムパンツ

初めての[リーバイス]は小学校低学年の頃、親に勧められ、ジーンズショップで買ってもらったレギュラーの「501」でした。
その時は[リーバイス]というブランドすら知らなかったため、「501」がどういう物か分かる筈もなく、ただ新しいズボンを買ってもらった嬉しさで、毎日のように履いて遊んでいたのを覚えています。
初めて[リーバイス]と言うメーカーの存在を知るようになったのはその数年後、ファッションに興味を持ちだした時です。当時は[リーバイス]だから間違いない、という安心感で[リーバイス]のデニムを履いていました。
その後大人になるにつれて様々な洋服を知り、今までに色々なテイストのアイテムに触れて来ましたが、過去のワードローブを見返すと常にクローゼットにあったのが[リーバイス]の洋服でした。

■[リーバイス]の魅力

リーバイス デニムパンツ

[リーバイス]のジーンズは、「原点にして頂点」と言われています。それは史実として全ての5ポケットデニムの原型と言われていることにも由来していますが、時代を経ても全く色褪せないオーセンティックなデザインもまた、理由の一つだと思います。
最も有名な「501」、ジップフライの「502」、フレアシルエットの「517」、細身のシルエットの「606」等多数の品番がありながら、それぞれが何十年以上も前から、今まで形を変えずに現代のファッションに馴染んでいることは、本当に凄いことです。
ファッションに興味の無い人も、洋服好きな人も、子供からお年寄りまで、多くのクローゼットに一着は[リーバイス]があります。それほど人々のライフスタイルに溶け込んでいる点も魅力ですね。
また、ジーンズショップやアウトレットショップで数千円で買うことのできるものもあれば、年代物になると何百万円もの価値が付くものもある。それほどの振り幅が1つのブランドから生み出されるという点も面白いです。
[リーバイス]のジーンズを一本買うにしても、デザインで選ぶのか、年代で選ぶのか、またはブランドの安心感で選ぶのか、重きを置く点がその人によって様々なのも、[リーバイス]ならではかなと感じます。

■ヴィンテージデニム 70年代「501」と40年代「501XX」

リーバイス デニムパンツ 501
左:70年代「501」 右:40年代「501XX」

ここからはリーバイスの多彩なアイテムたちを紹介していきます。
まずはヴィンテージものから、左は1970年代中期から後期にかけて製造された、「66」という呼び名で知られるモデルです。このモデルは色落ちなどにもよりますが、安ければ1万円代安価に購入できるものもあり、シルエットもやや細身ですっきりと履きこなす事ができます。
右は1946年か1947年頃に製造されたと思われるモデル。「大戦モデル」という44年前後の特殊なディテールを持つものがあるのですが、こちらは恐らくその生産が終了した直後の物でしょう。 このように作られた年代によってディテールやシルエットも微妙に違っていて、マニアを惹きつけるポイントにもなっています。

■[リーバイス]のコラボレーション

リーバイス デニムジャケット

[Supreme(シュプリーム)]、[A BATHING BAPE(アベイシングべイプ)]、[UNDER COVER(アンダーカバー)]、[NIKE(ナイキ)]、[FACETASM(ファセッタズム)]等、非常に幅広いブランドとコラボレーションしています。
デザインに特徴のあるようなブランドが、[リーバイス]のデニムを使ってコラボレーションする事が多いので、リークの情報があった時には、どんなデザインになるなのかわくわくしています。例えば「ビームス」が行った、[リーバイス]のアイテムをインサイドアウト(裏返し)にしたものや、左右非対称にした別注はとても面白く印象的でした。
また、ブランドだけでなく、「スーパーマリオ」や「ディズニー」などのキャラクター物とのコラボレーションにも積極的で、新たなコラボレーションがリリースされるたびに心を躍らせています。

■[リーバイス]の注目ライン

[リーバイス]にはメインのラインの他にも、個性豊かなラインが展開されてきました。 ここでは中でも注目のラインを3つ紹介しますね。

・Silver Tab
リーバイス シルバータブ コーデュロイルーズなシルエットで90年代に人気を博したコンテンポラリーラインが「Silver Tab(シルバータブ)」。近年の90年代ブームでも再び注目を浴びました。 こちらのアイテムは私物で、2017年に復刻されると聞き、デニムも併せて数型購入したものです。中でもこちらのコーデュロイアイテムは90sらしく野暮ったい太畝がお気に入り。冬場にパーカーなどを合わせ、2インチアップでズルズルに履いています。

・LEVI’S VINTAGE CLOTHING
リーバイス ビンテージクロージング ジャケットアーカイブから、シルエットや生地、ディテールを忠実に再現したラインが「LEVI'S VINTAGE CLOTHING(以下、ビンテージクロージング)」。復刻モデルは少々値が張りますが、どれもオリジナルに忠実で、細かいディテールを[ビンテージクロージング]のアイテムから知ることができるので、ショップに行って商品を見るだけでも勉強になります。こちらは[リーバイス]の本社があるサンフランシスコで保管されている、1880年代のデニムジャケットのディテールを再現した物です。そんな歴史遺産のようなアイテムが現代に蘇るなんて、ロマンがありますね。

・Levi’s Red
リーバイスレッド ジャケット デニムパンツ1999年に登場した、「Levi’s Red(リーバイスレッド)]」。ヨーロッパの精鋭デザインチームが手掛けており、立体裁断が施された世界初の3Dジーンズなど、ハイクオリティなアイテムを数々生み出しました。またマルタン・マルジェラが関与しているとも噂されており、「SIGNATURE PIECE ORDER」というアイテムではそれを裏付けるようにカレンダータグが取り入れられていました。
こちらのジャケットは2002年春夏シーズンの「GUYS WARPED COAT」。立体裁断によるタキシードジャケットのようなシルエット、アシンメトリーのフロントデザインなど、計算しつくされた絶妙なつくりがポイントです。 2014年に[リーバイスレッド]は一度休止していましたが、2021年に再始動しており、再び注目を集めています。

■[リーバイス]に興味を持っていただいた方へ

リーバイス デニムパンツ

冒頭でも書いた通り、[リーバイス]はジーンズショップで買えるものからマニアックなヴィンテージ物まで、幅広いアイテムが1ブランドで揃い、また様々なラインが展開されているので、はじめて[リーバイス]に挑戦しようと思っている方にも間口が広く、個性に合う1本が必ず見つかるブランドだと思います。
そして時間のある時に、改めてご自宅にある[リーバイス]を見てみてください。オーセンティックなデザインなので、古くても今でも履ける物があったり、気づかずに眠っていたヴィンテージ品が見つかるかもしれません!
興味のある方や好きな方がいらっしゃれば、是非店頭でお話ししましょう。

心斎橋店 NISHINAKA

NISHINAKA

2012年入社。2015年よりバイヤー。裏原ブーム時代に憧れたストリートブランドが洋服に目覚めたきっかけ。着込むほどに風合いの増すような、経年変化の楽しめる洋服が好き。

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