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BUYER'S VOICE RAGTAGバイヤーのファッション偏愛をお届け!

RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。

私の好きなブランド、あのアイテム

ALEXANDER McQUEEN
“アバンギャルドと
ラグジュアリーの両立”
バイヤーのファッション偏愛

心斎橋店 カスタマーアシスタント YAMAGATA

■「モード界の反逆児」

[ALEXANDER MCQUEEN(アレキサンダー マックイーン)]は、1992年にアレキサンダー・マックイーン氏によって設立された、イギリスを代表するラグジュアリーブランドです。アバンギャルドで前衛的なスタイルがブランドの原点であり、デザイナーの豊富な経歴から成される、伝統的かつ繊細な仕立ての融合が特徴です。ブランドのアイコンであるスカルモチーフのアイテムや、ミニマルで気品あるデザインのスニーカーは、定番アイテムとして世界中のファッショニスタから人気を博しています。

心斎橋店 YAMAGATA レザーブルゾンを着用した様子

マックイーン氏はデザインの天才と言われながらも、「モード界の反逆児」「イギリスファッション界のバッドボーイ」など、業界から様々な表現で称されるほど、奇抜さやアバンギャルドさが話題にされがちですが、その本質はイギリスの伝統的な仕立てによる最高峰の技術力です。また過去には[GIVENCHY(ジバンシィ)]のデザイナーに抜擢されており、そのオートクチュール制作の経験を活かし、フレンチシックを取り込んだことにより、アバンギャルドなデザインと確かなモノづくりによる、ラグジュアリーで唯一無二なブランドとなりました。
残念ながらマックイーン氏は若くしてすでに亡くなっており、現在は14年もの間マックイーン氏の右腕として活躍してきた、サラ・バートン氏が後任としてクリエイティブ・ディレクターに就任しています。

■芸術性のあるペイントレザーブルゾン

アレキサンダーマックイーン ペイントレザーブルゾン

こちらはマックイーン氏がデザイナーを務めていた頃のアイテムです。 武骨で重厚感のあるレザーの上に、細やかに散りばめられた繊細なホワイトペイントが、“異端児”と名高いマックイーン氏の、強く複雑な思想を表現しているかのようです。
またマックイーン氏の手掛けるアイテムは、とにかく仕立てにこだわりを持って生み出されています。そのルーツはマックイーン氏が10代の頃、オーダーメイドの名門高級紳士服店が集中する、ロンドンのサヴィルロウ通りで見習いとして働き、高いレベルの仕立て技術を磨いていたという経歴にあります。マックイーン氏が持つテーラリング技術の高さが、スーツは勿論、それ以外のアイテムにも影響し、一点一点の洋服としてのクオリティを底上げしているのです。このレザーブルゾンも、着た時の美しいシルエットは、他と一線を画しています。

■ブランドのアイコン・スカルモチーフ

アレキサンダーマックイーン スカル スカーフ

こちらは[アレキサンダーマックイーン]の象徴である、巨大なスカルモチーフを採用したストールです。このスカルモチーフを世に出した当時は、“綺麗”なファッションが主流の時代でしたが、マックイーン氏は「死」や「暗黒面」といった闇の部分にも価値を見出し、その世界観の象徴としてこのスカルモチーフを生み出しました。主にスカーフやストール等の小物のデザインとして使用されており、高い人気を博しています。
流行に捉われず、自身の感性を素直にデザインへと落とし込んだことで、当時のファッション界にも大きな影響を及ぼしました。今ではスカルモチーフは、ありふれたデザインになっていますが、その裏には当時のマックイーン氏の、誰も思いつかないような鋭い感性と、流行を生み出すカリスマ的な才能があるのです。

■多様なテイストを楽しめるブランド

[アレキサンダーマックイーン]のアイテムはデザイナーの変化に伴い、年代によって様々なテイストを網羅しており、前衛的なファッション好きから、シンプルで無駄のないファッションを好きな方まで、幅広い層に刺さるアイテムが生み出され続けています。また、まだラグジュアリーブランドを購入されたことの無い方の、新たなファッションテイストを見つけるきっかけともなり得るブランドなので、これを機に是非お試しいただけたらと思います。

心斎橋店 YAMAGATA レザーブルゾンを使ったスタイリング

YAMAGATA

ドメスティックブランドがとても好きで、服飾専門学校を卒業後、より視野を広げ様々なブランドに触れられる環境を求め2019年に入社。社歴はまだ浅いですが、学生時代に習得した知識を活かし、「お客様の立場に立った提案」を念頭に置きながら日々勤務しています。

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