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BUYER'S VOICE RAGTAGバイヤーのファッション偏愛をお届け!

RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。

私の好きなブランド、あのアイテム

REMI RELIEF
“ヴィンテージ加工スウェット”
バイヤーのファッション偏愛

心斎橋店 NISHINAKA

■徹底したモノづくりとこだわりの加工技術

心斎橋店 NISHINAKA インタビューを受けている様子

[REMI RELIEF(レミレリーフ)]は2008年にスタートした日本のブランド。加工のスペシャリストとも言われるデザイナー後藤氏の徹底したこだわりのもと、岡山県児島に自社工場を構え、染色や加工を全て一貫で行っています。コットンなどの天然素材はもちろんですが、通常染色が困難であるナイロンなどの化学繊維までインディゴ染めを行うことのできる技術も持っており、様々なセレクトショップから別注の依頼がかかる事もしばしば。そうしてこだわり抜かれて制作された洋服たちは、まるで本物のヴィンテージを見ているかの様な圧巻のエイジングが施されています。なのにシルエットは現代風にスッキリとしていて野暮ったくなる事はなく、雰囲気のあるアイテムをモダンに着こなす事が出来ます。

■定番 クルーネックスウェット

レミレリーフ クルーネック スウェット レミレリーフ クルーネック スウェット 首元

こちらはウエスタンシャツやTシャツと共に毎シーズン定番で展開されるスウェットで、リアルなダメージとリペアの加工も手作業で仕上げられています。60年代以前のスウェットに見られる両Vのはめ込みガゼットや、[Champion(チャンピオン)]のリバースウィーブなどにみられる両脇のリブの切り替え等、ヴィンテージのディテールはもちろん踏襲しているのですが、中でも見て頂きたいのはこの色褪せ。
元々は濃かったネイビーが、長く着こまれる事により退色した薄いネイビー・パープルの様な独特な色味が表現されています。古着業界でも「ナス紺」と言う俗称で人気の高いエイジング(カラーリング)ですが、[レミレリーフ]はこれを見事に加工で再現しています。

レミレリーフ スウェット 生地感

[レミレリーフ]はヴィンテージアイテムに見られる、長年使い込んで色褪せた経年変化を忠実に再現する為に、当時の染料を研究しオリジナルで製作した物を使用して加工を行っています。
ヴィンテージスウェットが色褪せていくには、染料に含まれる成分と空気中の水素が体温や太陽熱によって化学反応を起こし・・・文系の私には難しい話ですが(笑)、[レミレリーフ]はそういった、スウェットが何十年もかけて染料が落ちて色褪せていく仕組みを理解した上で、それと同じ仕組みを加工によって自社工場で行うのです。これによって通常のユーズド加工とは一線を画するような、本物のヴィンテージと見間違えてしまう程の表情を持った製品が出来上がるのです。

レミレリーフ スウェット 生地感

[レミレリーフ]は流行を追うブランドではありません。そのため、一枚の洋服を長く着る事が出来るのも魅力です。更に着込むことでダメージや色褪せがこの先どのように変化するのかを感じるのも、[レミレリーフ]の洋服を身に着ける一つの楽しみだと思います。

心斎橋店 NISHINAKA スタイリング

NISHINAKA

2012年入社。バイヤー歴7年。裏原ブーム時代に憧れたストリートブランドが洋服に目覚めたきっかけ。着込むほどに風合いの増すような、経年変化の楽しめる洋服が好き。

BUYER'S VOICE

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