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BUYER'S VOICE RAGTAGバイヤーのファッション偏愛をお届け!

RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。

私の好きなブランド、あのアイテム

Nigel Cabourn
“ARMY CREW JERSEY MIX”
バイヤーのファッション偏愛

なんばパークス店 NAKASHO

■ヴィンテージコレクターが作る
ミリタリーウェアブランド

なんばパークス店 NAKASHO

[Nigel Cabourn(ナイジェルケーボン)]は 1981年にスタートしたイギリスのブランドで、元々はデザイナーであるナイジェル・ケーボン氏(以下、ナイジェル)が1971年、学生時代に始めた「クリケット」というブランドが元になっています。 タイトルにもありますように[ナイジェルケーボン]はヴィンテージアイテム、特にミリタリー・アウトドアのコレクターとしても有名です。そのコレクションからインスピレーションを受け作られるミリタリーウェアは、忠実に当時のディテールや生地をも再現し、通なミリタリー好きの方に好まれています。またナイジェルは日本好きでも有名で、かなり頻繁に来日されているようです。親日家も相まって、オーセンティックライン(UKコレクション)とメインライン(JAPANコレクション)とラインが分かれています。ヴィンテージの洋服を見続け、生地や縫製に強いこだわりを持つナイジェルから認められた日本の技術はやはり素晴らしいなと感心します。

■定番アイテム ARMY CREW JERSEY MIX

ナイジェルケーボン ア—ミークルージャージーミックス

こちらは毎年メインラインから定番で発売されるARMY CREW JERSEY MIX(ア—ミークルージャージーミックス)です。ブランドのアイテムは様々な国のミリタリーウェアをデザインソースとしていますが、こちらはイギリス陸軍のトレーニングウェアがソースで、やはり毎年定番で発売されるものはイギリス軍を元にしたアイテムが多いように感じます。 最大の特徴は、左右で別の年代にトレーニングウェアとして用いられていた生地を組み合わせている点。ちなみにこの切り替えしのデザインは、[ナイジェルケーボン]の洋服にはシャツやブルゾンなどでもよく見られるパターンで、一枚の洋服で様々な生地の風合いを楽しめます。

ナイジェルケーボン ディテール

右身頃の生地には1930年代のトレーニングウェアで使用されていた生地が採用されており、当時と同様にフラットシーマというできるだけ布の重なりを少なくした、フラットな生地を織ることができる特殊なミシンを使用して作られています。また生地のみでなくディテールに至るまで忠実に再現されており、右身頃はスリーブがフリーダムスリーブになっていたり、リブやガゼットの作りが微妙に左右違っています。

ナイジェルケーボン ディテール ロックミシン

では左身頃はというと、1940年代に使用されていたロックミシンを使用した生地になっており、右身頃とは全く違った表情。同じコットンを使用した生地であっても年代が10年違うだけで、使用されるミシンや風合いの違いが顕著に感じられます。こういったマニアックな違いを一着で表現できるのも、ヴィンテージコレクターのナイジェルだからこそです。

ナイジェルケーボン ヴィンテージ

ヴィンテージをデザインソースとして作られた洋服を大切に着込み、洗いをかけて長い時間を経て自分だけのヴィンテージに仕上げていく。そんな楽しみ方も[ナイジェルケーボン]の魅力だと思います。

なんばパークス店 NAKASHO

なんばパークス店 NAKASHO

2016年入社。お客様と一緒にもっとファッションを楽しみたいという気持ちで日々接客させて頂いております。ワーク・ミリタリーブランドだけでなく、色々なお客様に喜んで頂けるファッション知識を収集しています。

BUYER'S VOICE

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