WEAR am I ?
ファッションをこよなく愛するRAGTAGスタッフが贈るファッションコラム。
長年着てきたからこそわかるブランドの魅力をたっぷりご紹介します。

WEAR am I ?

紹介スタッフ:石丸由記子
前職で真贋・買取講師を務め、2015年12月入社。古物業界に携わり10年目を迎える。
日々進化する精巧な偽物への知識を深め続けている。
皮革製品、時計、ジュエリー、洋食器のマニアックな真贋が得意。

WEAR am I ?
「HERMES」

始まりは馬具から

事業推進チーム 石丸由記子

事業推進チーム 石丸由記子

 

[HERMES(エルメス)]は馬具から

[エルメス]は1837年にパリでティエリー・エルメスが馬具工房を開いたことに始まり、
常に時代の先を読み、[エルメス]の精神を受け継ぎながらも発展を重ねてきた格式高いブランド。
今では革製品やウェア、ジュエリー、食器や化粧品など多岐にわたって事業を展開しています。
[エルメス]といえば「バーキン」「ケリー」などの高級バッグをイメージする方が多いと思いますが、
やはり[エルメス]の真髄は「馬具」にある、と考えています。
私は両親のすすめで幼少期に乗馬を始めて以来、馬具には[エルメス]を使っており、
その職人や製品から馬に対する敬意やモノづくりのこだわりに触れてきました。

イメージ写真

馬は第一のお客様

[エルメス]で鞍をオーダーすると、一人の職人が全ての工程を一貫して担当し、
メンテナンスも同じ職人が永久的に行ってくれます。
フランスの工房とのやり取りは少し時間がかかりますが、
メンテナンスを重ねることで高校生の頃に作った鞍は17年以上使いました。実に長持ちで経済的!
その当時、馬の採寸で来てくださったスタッフの、
仕事を超えて馬を心から愛する所作に共鳴したことがとても印象に残っています。
人よりも馬を優先に丁寧に採寸し、口笛で馬を緊張させないように気配りも忘れないことや、
人見知りする仔馬だったにもかかわらず瞬時に打ち解けたのを見て驚きました。
その時父が「馬を第一のお客さまとして扱ってくれてありがたい」と言っていたのが心に残り、
まさに[エルメス]の真髄を垣間見たようでした。
「馬と信頼を築くために馬が気持ちよく走ってくれる鞍をつけなければならない、
それを作ってくれるのは[エルメス]だけだ」という父の想いに共感し、
私自身も馬への愛情から馬具には[エルメス]を選んでいます。

イメージ写真

画像はカタログより

馬具から始まった[エルメス]のルーツを感じさせる名品

ピコタン/ピコタンロック

2003年発売のトートバッグ。「ピコタン」は牛馬の餌を入れる容器の単位を表す言葉に由来。デザインも牛馬が歩きながら餌を食べられるように作られたノーズバッグをもとに、開口部が広く普段使いしやすいため人気があるモデルです。

エヴリン

1978年発売。ショルダーバッグの最高峰ともいわれており、傷の目立ちにくい型押しのカーフレザーにパンチングのHが特徴的。これは馬の手入れ用品を入れるためのバッグが起源で、そのパンチングも手入れ用品を乾かすために開けられていたもの。ベルトも腹帯を模したデザインになっていて、ピコタンと同様に馬具を出発点とする[エルメス]ならではのバッグです。

ヴェスパ

エヴリンに近いデザインで、開口部の留め具に使われているシェーヌダンクル(Chaine d‘Ancre=錨の鎖、エルメスを代表するモチーフの一つ)も目を引くショルダーバッグ。特に、このモデルは素材に「クリノラン」を使用しているのがポイント。馬の尻尾の毛と麻を織り込んだ素材で、他のブランドで目にすることはほとんどなく、エルメスでも近年はつくりがないため、貴重なものです。美しい光沢と軽さ、耐久性が特徴の素材ですが、革には勝てないため、二次市場での評価は比較的低めで価格もお手頃。

[エルメス]にこれから触れる方へ

馬具から始まった[エルメス]は、産業の変化や自動車などの新しい交通網の発展から馬車文化の衰退を予見し、
同じ資源や技術を活用しながら、生き残っていく道として革製品やファッションの道に進んだという歴史があります。
そして予見した未来が実際に当たり前のようなライフスタイルとなっていて、
今後の新しいアイディアも人々を驚かせていくことでしょう。
さらに、製品一つひとつに深い背景やメッセージがあり、
エルメスの精神を時代に合わせて変化させながら受け継いでいくところが素晴らしいです。

これから[エルメス]に挑戦するならば、
小さいながらにもその世界観を味わえる「Petit h(プティ アッシュ)」はいかがでしょう?
「プティ・アッシュ」はオブジェやアクセサリーのラインの一つ。
素材を起点に生まれるユニークで希少な作品からは、[エルメス]の遊び心とともに、
レザーやシルクなどの天然資源への敬意、持続可能な発展をするうえでの環境への配慮が込められていると感じます。
私も鞍の修理の際には、職人が余った革で作ったかわいらしいクマのチャームなどを
一緒に添えていただいたことが何度かあり、
貴重な革を無駄にせず、顧客を楽しませようという工夫に感激しました。
もちろん、RAGTAGでは小物以外にもバッグやジュエリーなど豊富に揃えているので、
思いがけず希少価値の高いモデルにも出会えることも!
ぜひ気軽に手に取って、[エルメス]の魅力に触れてみてください!

イメージ写真

BRAND

ブランド紹介

HERMES

HERMES

1837年にティエリ・エルメスがパリに開いた高級馬具店が始まり。
その後商品の多角化で成功を収め、今では絶大な人気を誇る最高級のブランド。
世界の女性達が憧れる「バーキン」、「ケリー」などのバックは、モナコ王妃やハリウッド女優で歌手のジェーン・バーキンが愛用した事でも有名。
また、世界で始めてバックにファスナーを付けたのがエルメスで、当時今までにない便利さで絶大な人気となる。
高い品質と高度な技術、そして独特の職人気質により生み出されたバックには、
製造年・アトリエ名・職人No.が刻まれていて、修理に出した際には制作を担当した職人さんの元に送られるので安心。
皮革やキャンバス素材、金具の一つ一つにこだわりを持ちつつ、時代の流れにもうまく対応した優雅で機能性も充実したデザインは、現代でも多くの人を魅了し続けている。
また、「カレ」と呼ばれる90cm角のスカーフも人気アイテムの一つで、年間テーマにそって次々と生み出される柄は我々を飽きさせない。
プリーツ加工がされた物やサイズ違いでの展開もあって、使い方も様々なので、一つは持ちたい優秀アイテムです。