みなさんこんにちは。ラグタグ福岡パルコ店の野田です。
福岡パルコ店にスペシャルなアイテムが入荷いたしました。
今回ご紹介させていただきます。
HELMUT LANG/¥52,000(税込)/サイズ30(M位)/オンラインショップでみる
ヘルムートラング、服好きの方なら一度は聞いたことのあるブランドではないでしょうか。
建築的、脱構築主義的な美学を衣服のデザインに取り入れ、ファッションにおける「ミニマリズム」を確立させたブランド。
「過去30年間で最も影響力のあるデザイナーの一人」とも呼ばれる彼は、1990年代のメンズファッションシーンを牽引し、現在に至るまで多大な影響を与えています。
ラフ・シモンズやピーター・ドゥなど現在活躍しているデザイナーも、ヘルムートラングの影響を受けたことで有名です。
今回紹介するのはヘルムートラング「本人期」のデニムパンツ。
「本人期」とは文字通りヘルムートラング本人がデザイナーを務めていた期間のことで、
ブランド創設の1976年~2005年までを指します。
中でも1990年代後半から2000年半ばのアイテムは「名作」と呼ばれるものが多く、二次市場でも高い評価を得ています。
近年のアーカイブブームの影響もあり、ここ2~3年で価格がかなり高騰したイメージです。
フロントトップボタン、リベットにHELMUT LANG JEANSの刻印があるものは1998年以前にリリースされたアイテムになります。
1999年以降、プラダグループの傘下に入ってからはHELMUT LANG NY(ヘルムートラングニューヨーク)に刻印が変更。
こちらのデニム、魅力はなんといっても、ラングにしか出せない洗練されたシルエットです。
細身のストレートシルエット。
スキニーほど細すぎることはなく、絶妙な太さとなっています。
注目すべきはサイジングです。
ウエスト、股上、ヒップがかなりタイトな作りとなっています。
(実際に履いてみると分かるのですが、腰回りのゆとりが無く、ポケットがほとんど機能しません。)
このサイジングにより、ヘルムートラング独自の洗練されたシルエットが実現しています。
ヘルムートラングはこのシルエット一つで、ワーク要素のあるデニムパンツを、モードなアイテムへと昇華させました。
必要最低限までディテールをそぎ落とし、デザインを「濃縮」する。
ヘルムートラングの哲学である「ミニマリズム」をまさに体現したアイテムといえるでしょう。
ヘルムートラングは2017年に一度、RE-EDITIONという形で、一部の過去アイテムが復刻されました。
RE-EDITION:過去に人気を博したアイテムを、素材やディテールを現代風にアレンジして再販売するコレクション。
1998年に発表された名作。ペンキデニム RE-EDITIONモデル (スタッフ私物)
本人期のものと比較すると、腰回りのサイジング(ウエスト、ヒップ、股上)がゆとりある作りへとなっており、着用しやすい様モディファイされています。
懐古厨、という訳ではないですが、ラングのデニムパンツのシルエットは、窮屈なサイジングの上に成り立つものだと思っているので、私としてはやはり本人期のデニムを一度手に取っていただきたいです。
ヘルムートラングのデニムパンツは、現在2次市場で流通数こそ多いものの、ゴールデンサイズの29~31までの個体や、
裾上げされていない個体は年々減少しており、価格も高騰しています。
今回紹介した商品はゴールデンサイズの30、かつ裾上げされておらず、レングスがフルで残っている貴重な個体となります。
近隣の店舗にお取り寄せも出来ますので、試着だけでもお気軽にご検討されてみて下さい。
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