デザイナー・黒河内真衣子がインスピレーションを得ているのは、民藝や工藝といった日本の文化、そして彼女自身の記憶に残る風景です。その思想を色濃く感じられるアイテムの一つが、“トランスペアレント スカルプチュラル バッグ”。ブランド初期から展開されているPVC素材のバッグで、黒河内真衣子の地元、長野の冬の風景が着想源になっています。

“Transparent Sculptural Bag” / ¥27,500（inc.tax）

「氷やつららが放つ光の屈折を表現したい」という思いから生まれたこのバッグは、まるで美術品のような存在感。同じ景色を見ている人もきっと多くいるであろう、そんなありふれた日常の風景から、こんな美しいバッグが作り上げられるなんて、そのイマジネーションには脱帽です。

“Transparent Sculptural Micro Chain Bag” / ¥34,600（inc.tax）

実際に、初期のサンプルは、工具店で見つけた透明なビニールシートをカッターで切り、自身の手で制作されたとのことです。その後、いくつかの工場に量産の相談をするも断られ、製品化までには多くの困難があったそう。

現在でも裁断や加工、成形、組み立てはそれぞれ異なる工場で行われており、細かく編み込まれたパーツはすべて職人の手作業。まさに“現代の工芸品”とも呼べる逸品です。どこから見ても繊細で美しく、日常にアートを取り入れるような感覚を与えてくれるバッグです。

［マメクロゴウチ］のもうひとつのアイコンデザイン、「コード刺繍」。初めて登場したのは2020年秋冬コレクションです。ものを受けとめたり、囲ったり、包んだりする、「かご（籠）」をインスピレーションソースとし、それを表現する手法として、コード刺繍が使われたことが始まりです。

オリジナルのリネンコードを一筆書きの要領で刺繍していきながら柄を描き、日本の伝統的な籠モチーフや植物からインスパイアされた独特で複雑な編み模様を表現しています。そのコード刺繍を使用したアイテムは、バッグやシューズをはじめとして、衣服にも用いられています。

 コード刺繡ワンピース / Size : 2(M位) / ¥170,700（inc.tax）

2022年の年間テーマは「Land」。デザイナーの故郷、長野を深く掘り下げ、縄文時代中期にその地域で発達していたであろう生活・行動・意識までに考えを巡らせながら、土器に描かれた複雑な立体文様をコード刺繍で表現したそうです。

土器文様にインスパイアされ、黒河内 真衣子自身の記憶にあるモチーフを苔のようなテクスチャーをコード刺繍により表現しています。樹木や岩を覆う「苔」を立体的な縫製で仕立てることで、歩くたびに表情を変える、まさにこちらも着る芸術品のよう。着る人に強い自信を与えてくれるような、そんな一着です。

［マメクロゴウチ］のアイテムは、作りたい生地やデザインによって産地や工場を変えています。このことは、マメファンの方ならご存知の方も多いかもしれません。こだわりが強すぎるが故に、工場の職人さんとぶつかることもしばしばあるそうです。それでも妥協せず、職人さんと協力をしながら、ものづくりを行なっています。

それだけ、一つひとつのアイテムにかけるこだわりが強いことも、［マメクロゴウチ］の魅力の一つだと思います。そして、これだけ手間暇をかけているため大量生産が困難であり、数が少ないこともあり、発売後すぐに完売となるアイテムも多いです。

そんな背景もあり、RAGTAGでも［マメクロゴウチ］の人気は非常に高く、お買い取りも強化中です。出番が少なくなったアイテムをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。事前に金額がわかるLINE査定もご利用いただけます。

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