No.36 「1985年生まれの名品たち。」Cartierのパシャ
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イマに続く1985年の40のコト。
1985年に生まれて、現在もその輝きの失せない名品を、RAGTAGのバイヤーがご紹介。
今回は[Cartier]の “パシャ” について。
text : 銀座店 バイヤー YANAI
edit : Yukihisa Takei(HIGHVISION)

Profile
YANAI
銀座店 / バイヤー
好きなブランドはCHANELやHERMES、LOUIS VUITTON。歴史的背景や、ブランドの確固たるスピリッツを感じられること、時代とともに進化し続ける所に魅力を感じます。時代を超えて良いもの、価値あるものはしっかりお買い取り評価させていただきます。ハイブランドのお買い取りはお任せください。
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防水時計から始まった “パシャ”

1985年に誕生した[Cartier(カルティエ)]の腕時計の名品“パシャ”は、実は誕生までの歴史は長く、1930年代の防水時計にまで遡ります。その歴史を改めて知ると、[カルティエ]が紡いできたモノ作りのスピリッツと、ラグジュアリーブランドが作るスポーツウォッチの進化までが見えてきます。

1930年代にマラケッシュ(現在のモロッコ)のパシャ(太守=20世紀前半にモロッコで影響力を持った貴族)であったタル・エル・グラウィが、水泳中に着装できる防水性を備えた腕時計を[カルティエ]に依頼しました。[カルティエ]はその要望に対し、防水性だけではなく王室の公務に相応しいエレガントなデザインの時計を制作し、タル・エル・グラウィに贈りました。1943年にそのエタンシュ(防水、気密)時計にオマージュし、現在の “パシャ” の特徴に繋がる、ラウンドケースとリューズプロテクターにグリッドを備えたモデルが特別発注で制作され、それが現在の “パシャ” の原型になったと言われています。
“パシャ”の誕生と進化の歴史

そして40年の時を経て、1985年に「時計界のピカソ」と称される天才時計デザイナーのジェラルドジェンタの協力のもと、“パシャ” が誕生します。[カルティエ]の伝統技術に加え、独創的なデザインは、他とは一線を画した個性となり、ラグジュアリーブランドが作るスポーツウォッチの地位を確立します。そしてこのモデルは、[カルティエ]時計のアイコンとして、現在まで愛され続けています。
1985年以降の40年で更なる進化を続けてきましたが、基本的なデザインの要素は大きく変わることはありません。90年代にステンレススチール製のモデルが発売されたことで人気は広がり、95年に35mmケースの “パシャC” が発売されジェンダーレスに支持されるモデルとなります。
2005年には20周年を迎え、42mmの拡大ケースにジャガー・ルクルトのcal.8000MCが搭載されたモデルが発売されました。2006年には回転ベゼルに黒の夜光ダイヤルを備えた “パシャ シータイマー” が発売されます。2008年には “パシャ シータイマークロノグラフ”、2009年には27mmケースがフェミニンな “ミスパシャ” を発売。毎年ケースサイズのみならず、文字盤も様々なデザインで発売されています。シンプルなバーインデックスから、特徴的なアラビア数字、スポーティなでアクティブな印象のGMT、メディリアン、クロノグラフモデル、まるで美術品のような文字盤まで……。同じケースでもその印象はとても幅広いのが “パシャ” の魅力と言えます。
2020年代、現代の “パシャ”

“パシャ”の魅力は、なんと言っても計算し尽くしたフォルムが美しい、サークル型のケースにチェーンで繋がれたリューズプロテクターと、個性的なラグにあります。
2020年代に入り、35mm、41mmのユニセックスなサイズを主流に、容易に交換できるクイックスイッチ機能のブレスレット、高耐磁性ムーブメント(Cal.1847 MC)を搭載し、機能面も進化しています。
2022年には取り外し可能でカジュアルにもフォーマルにも印象を変えることができる、ガラスを守るグリッド付きの“パシャ”も復活しました。
最初は防水時計の依頼から始まり、それを優雅なデザインに閉じ込めた“パシャ”。伝統を守るだけでなく、時代に合わせてその機能やデザインも進化させています。モデルの歴史を振り返ると、その時代や流行を捉えながらも、常に[カルティエ]のスピリッツを反映していることも分かります。
独創的で洗練されたデザインは80年代に誕生した時と変わらず現代的な印象を与えます。時を超越した存在感、力強さとバイタリティ、スポーティでありながらもエレガントさを放つ存在感は、[カルティエ]の歩んできた歴史そのものではないでしょうか?
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