BUZZ RICKSON’S A-2ジャケット BR80475 / Hervé Chapelier GPライン 舟形トート
RAGTAGモノがたり
RAGTAG店舗でお買取を担当しているバイヤーは、毎日多くの方からお持ち込みいただいた服やアクセサリーを拝見するとともに、時にはお客様とその服にまつわるお話もお聞きしています。
「RAGTAGモノがたり」では、全国の担当バイヤーが特に印象に残った、モノにまつわるストーリーをお届けします。
それはもしかするとあなたが売って / 買っていただいたモノかもしれません。
Profile
KITAYAMA
銀座店 / バイヤー
ブランドやデザインの持つバックボーンにとても興味があり、ジャンルを問わずミックスしたスタイリングを楽しんでいます。お客様ともブランドやデザイン、そしてお客様自身のバックボーンについてお話しできることを楽しみにしています。
- 過去の執筆記事
- /magazine/author/kitayama/
Profile
M.KATO
名古屋店 / バイヤー
国内外のデザイナーズブランド、凝ったデザインやパターンなどこだわったものづくりのお洋服が特に好きです。お客様のライフスタイルに寄り添ったお買い取り、お買い物の対応を心がけています。お客様と楽しみながらファッション計画のお手伝いをさせていただけるととても嬉しいです。
- 過去の執筆記事
- /magazine/author/m.kato/
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STORY1 : BUZZ RICKSON'S A-2ジャケット BR80475
"バックボーンを分かってもらえるところに売りたい"
ミリタリーレプリカウエアの代表的なブランドと聞いて、まずイメージするのが[バズリクソンズ]という方は多いと思いますが、この“A-2 フライトジャケット(BR80475)”もミルスペックを当時と変わらず忠実に再現するというコンセプトをもとに作られた、同ブランドこだわりの逸品です。
こちらをお持ちいただいたお客様は、宅配買取サービスを中心にお買い取りを利用されていたのですが、ミリタリーウエアというマニアックなジャンルの洋服なので、実際に対面でお話をした上で手放したいとの思いで来店されました。お客様はヴィンテージウエアやミリタリーウエアが大好きで、数多くコレクトされているとのこと。わたくし自身もミリタリーウエアやヴィンテージウエア好きとあって、マニアックな話などで盛り上がり、楽しい時間を過ごさせていただきました。
この“A- 2 フライトジャケット(BR80475)”は、軍納入の最初期である1941 年のラフウェア社のファーストコンストラクト品を忠実に再現しており、しかも当時のエースパイロットの証である「レッドシルクライニング仕様」のもの。隅々までこだわって作られたものであること、そしてそれを愛着をもって着用されてきた話をとても楽しそうに語ってくださいました。「金額だけでなくバックボーンを分かってもらえるところに売りたいとの思いがあったので、ぜひこれからも洋服についての色々なお話をさせていただきたいです」と喜んでいただきました。
[バズリクソンズ]はどれだけ当時のオリジナルを再現できるかにこだわっているので、アメカジ、ミリタリーマニアの方はもちろん、トレンドと別に位置する洋服を探されている方にも楽しんでいただけると思います。RAGTAGはデザイナーズブランドというイメージを持つ方も多くいらっしゃるかとは思いますが、ミリタリーやワーク、アメカジなどにも力をいれておりますので、ぜひお任せいただきたいです。
STORY2 : Hervé Chapelier GP ライン舟形トート
"キレイなうちに 次の方へ"
[エルベシャプリエ]の“GP ライン”は2005年にリリースされた高品質なコーテッドキャンバスのオリジナル生地を使用したリュクスなアッパーライン。シンプルな佇まいを踏襲しつつエレガントさが加わった、ブランドを代表するシリーズです。
お持ちいただいたのは2021年春夏発売のブラン×ジョーヌというカラー。定番で使いやすいブラン(白)と華やかさをプラスしてくれるジョーヌ(イエロー)の組み合わせで、雑誌掲載をされた際には話題にもなった人気モデルです。気分の上がるカラーでありながらも、どんなコーディネートにも合わせやすく重宝するデザイン。
この“GP ライン”はシーズンごとに新色がリリースされますが、生産量もあまり多くないため、気に入ったカラーは機会を逃してしまうとなかなか手に入れるのが難しいお品でもあります。価格帯としても定番の“N ライン”の舟形トートのM サイズが現行品で2 万円ほどなのに対し、同じサイズでも“GP ライン”は約9 万円となっています。
お持ちいただいたお客様は、[エルベシャプリエ]のシンプルながら品があり、さりげなくおしゃれさをプラスしてくれるところがお好きで、いつも数種類のバッグをご愛用されている方でした。“GP ライン”は1 つは持っていたいなと思っていたそうですが、ブラン×ジョーヌのカラーを気に入られたこともあり、ご購入されたとのこと。しかしご自身のライフスタイルにはいつもお使いのナイロン製のものが出番としては多かったということで、「キレイなうちに次の方へ」という思いでお持ち込みいただきました。
“GP ライン” の舟形トートは[エルベシャプリエ]のファンなら1つは持っていたいと思う方も多いのではないでしょうか。その反面、なかなか気軽に購入できる値段ではないのと、多数あるカラーのなかでも1つ1つの生産量が多くありません。普段は手が届かないけれど憧れている、もう新品では手に入らないカラーを探しているというお客様の手に、取りやすくなる機会を作るお手伝いをさせていただけたことを嬉しく思いました。