新進気鋭のエコロジストなニットブランド[CFCL]

新進気鋭のエコロジストなニットブランド[CFCL]

Buyer's VOICE

COLUMN

2023.12.28

KIMURA

Profile

KIMURA

福岡パルコ店

ブランドらしさが光る個性的なデザインが元々好きで、色々なブランドを見てきました。最近はENFOLDなどの国内のデザイナーズを気に入ってよく着用しています。 たくさんのお客様とファッションの話で盛り上がることが何よりも日々の楽しみです!

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    [CFCL]とは

    記事画像

    〈ブランド名は「Clothing for Contemporary Life(現代生活のための衣服)」の頭文字に由来〉

     

    2020年に立ち上げられ、2021年春夏シーズンよりデビューした[CFCL]。デザイナーは高橋悠介。

    [イッセイミヤケメン]でデザイナーの経験を積んだ方です。

     

    日本を代表するブランドのデザインを6年間務めたこともあり、名前を聞いたことのある方も少なくないのではないでしょうか。

    セレクトショップでの取り扱いも増えており、注目の集まる[CFCL]の魅力を紹介します。

    日本のアパレルブランドで初めて「B corp」を取得

     

    [CFCL]の人気の秘密は、そのデザインはもちろん、現代社会にマッチする「サスティナブル」なものづくりも大きなポイントです(昨今のファッション業界では「サスティナブル」は特に重要なキーワードですよね!)。

    白いシャツ アップ

     

    「B corp」と聞いて、馴染みのある方は多くないと思います。

     

    「B Corp(B Corporation)」とは、米国の非営利団体「B Lab」による国際認証制度で、環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられるものです。

    メゾンブランドを始めとして、最近はこの制度に注目しているファッション企業がかなり多いようですが、取得するのは非常に難関でハードルが高いとされています。

    有名どころで取得しているのは、海外ブランド[パタゴニア]、[フランク&アイリーン]などがあり、いずれも環境に配慮したブランドとしてのイメージが定着していますよね。

     

    CFCLの商品展開はは、縫製の服と比べて素材の無駄が少ないニットに集中しており、そのすべてのアイテムに再生繊維が使用されています。

    またそれらのニットは、コンピュータープログラミングによって作成されています。

    パタンナーを介さずに作られる、プログラミングによる洋服は、裁断が必要でなく、ゴミをほとんど出さないというエコロジーなものづくりを実現しています。

     

    さらに、人件費の安い国で作って先進国で高く売るという、従来のアパレルに見られたビジネスモデルの克服にも取り組み、東京で生産することにこだわっています。

     

    このような環境や従業員、地域社会へストイックに貢献しようとする姿勢が、高く評価され、設立から2年という異例の速さで「B corp」を取得することとなりました。

    3Dコンピューター・ニッティングを用いて作成されたアイテム

    縫い目

     

    こうして作られた繊細なお洋服ですが、その多くが自宅でのお手入れが可能なんです。

    イッセイブランドもイージーケアなものが多かったのですが[CFCL]のアイテムも同様。

     

    その多くに再生ポリエステル繊維が使用されており、ほとんどのアイテムが洗濯機で洗え、速乾性のある素材。

    コンピュータープログラミングでの作成に加え、洗える素材ということが、ファッション好きには本当にありがたいですよね(最近洋服を買う際に、まず洗濯表示を見て「洗えるか?」が購入決定の理由の一つになっている私にとっては、非常にポイントが高いです!)。

    立体的なシルエットのデザインたち

     

    [CFCL]のリリースするアイテムには、“FLUTED”や“STRATUM”、“LUCENT”など様々なシリーズがあります。

    その中でもブランドを代表し[CFCL]といえばなデザインが特徴の人気シリーズ、“POTTERY”。

    黒ドレス

     

    POTTERYドレスは、なんとも言えない独特の膨らんだ壺のようなフォルムが特徴で、POTTERY(陶器)と名付けられています。

    スカート部分の膨らみとは裏腹に、上身頃は細身でフィット感があるため、女性らしさを引き立ててくれる魅力があります。

     

    ショップでの取り扱いはもちろんですが、著名人の方の着用や雑誌掲載も多いアイテムなので、見たことがある方も多いかもしれませんね。

    ハイゲージの細い繊細な糸から仕立てられ、そして縫い代がないストレスフリーで柔らかな着心地は、コンピュータープログラミングだからこそのポイントです。

    記事画像

     

    [CFCL]を象徴するカフタンドレス。

     

    “POTTERY”シリーズですが、壺シルエットは袖に取り入れられ、より日常的に、カジュアルにも身に纏いやすくなっています。

    最後に

     

    デザイナーである高橋悠介のデザインやモノづくりに対する考え方には、「社会のために衣服をデザインする」という三宅一生の哲学から大いに影響を受けているように感じます。

     

    環境への配慮を徹底的に行いながらも、作り出されるデザインはデザイナーのエゴがなく、モード感とベーシックさを兼ね備えており、個性的なデザインが好きな方にも、コンサバティブなデザインが好きな方にもハマるアイテムが多く揃っています。

    ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

     

     

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