[noir kei ninomiya] 強さと繊細さが共存する服

[noir kei ninomiya] 強さと繊細さが共存する服

Buyer's VOICE

COLUMN

2024.06.05

こんにちは、渋谷店の遠藤です。
今回ご紹介させていただくのは、私の敬愛するブランドのひとつ、[noir kei ninomiya(ノワールケイニノミヤ)]です。ブランドの人気アイテムから私が愛する理由まで、今回は暑苦しく語らせていただきます。ぜひ最後までお付き合いください。

ENDO

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ENDO

渋谷店 / バイヤー

COMME des GARCONSやnoir kei ninomiyaを中心に、時代が変わっても揺らぐことのない美しさと、強さの中にも繊細さを感じるブランドに惹かれます。これまでドメスティックからストリート、インポートブランドまで幅広く触れてきましたので、ご来店の際にはお好きなブランドやお洋服のお話で盛り上がれたら嬉しいです。

[noir kei ninomiya]とは

noir kei ninomiya ロゴ

 

[ノワールケイニノミヤ]は2013年春夏コレクションよりデビューしたCOMME des GARCONS社が展開するブランドのひとつで、デザイナーは二宮 啓。女性らしさのある繊細かつ大胆なコレクションからは想像し難いですが、絵に描いたような高さのあるモヒカンが特徴の男性デザイナーが務めるブランドです。

 

ブランド名の「noir」はフランス語で「黒」を意味しており、その名の通り黒をメインにアイテムを展開しています。黒をより引き立てるための白や、私も毎シーズン楽しみにしているシーズンカラーもコレクションの特徴のひとつ。COMME des GARCONS社の中では比較的新しいブランドになりますが、デビューから10年以上経った今、グループブランドの中でも独自の路線で唯一無二の立ち位置を確立しています。

 

不動の人気アイテム

チュール 

[ノワールケイニノミヤ]を語る上では欠かせないブランドの代名詞のひとつが「チュール生地」を使用したアイテム。

 

こちらはハトメを使用したレースアップのディテールがポイントの、2022年秋冬コレクションのチュールブラウスです。甘さとストイックさのバランスが[ノワールケイニノミヤ]らしく、お気に入りの一着です。

 

チュール素材というと、淡く繊細でやわらかな表現で使われる生地ですが、[ノワールケイニノミヤ]のチュール使いは、陰影や奥行きに力強さを感じる、立体感のある表情が魅力です。

 

 

チュール

チュール生地といっても、アイテムによって使用する素材感がひとつひとつ異なり、ハードチュールを使用したハリとボリューム感のあるものから、ソフトチュールを使った繊細な印象のものまで、それぞれのデザインが引き立つように使い分けられています。

アイデンティティを感じるデザイン

ハーネス

チュールアイテムと並んで毎シーズン人気の高い代表的なアイテムといえば「ハーネス」。

こちらはパールと安全ピンという相反する印象のもの同士を組み合わせた、[ノワールケイニノミヤ]のアイデンティティを感じるデザインが魅力です。こちらも先ほどのブラウスと同じ2022年秋冬コレクションのアイテムで、コレクションルックでは黒とシーズンカラーである鮮やかなネオンカラーとのコントラストが印象的だった、個人的にも大好きなシーズンです。

 

ハーネス

シーズンごとに様々なデザインの新型ハーネスがリリースされており、私のハーネスコレクションも年々増え続けています。夏でも冬でもレイヤードは欠かせない主義なので、「今日の服、ちょっとシンプルかな?」と思う時にちょい足しの味変としても重宝しています。

 

毎シーズン話題のコラボシューズ

“Tech Canadian Fatigue Jacket”

また毎シーズン話題になるアイテムといえば、様々なブランドとのコラボシューズ。これまでに[チャーチ]、[ㇾペット]、[ハンター]、[キーン]とコラボシューズを発表してきましたが、個人的にも大注目しているのが2024年秋冬コレクションの[リーボック]とのコラボレーション。[リーボック]の代名詞ともいえる“インスタポンプフューリー”とのコラボスニーカーは必見です!

 

 

×Lepetto

こちらは2023年秋冬シーズンにフランスのダンスブランドで有名な[レペット]とコラボレーションしたアイテムです。バレエシューズにスクエアスタッズを装飾したパンクムード全開の一足です。

God is in the details

ジャケット

[ノワールケイニノミヤ]の服作りといえば、一般的な服の縫製とは異なる、様々なテクニックを駆使した生産技術が特徴的です。

先ほどご紹介したブラウスのようなハトメ使いや、チェーン、リボンなどを繋ぎ合わせて服を構築していく「無縫製」のディテール、また超音波を使って加工するキルティング生地や、レーザーカットでの生地の裁断などが代表的な手法です。

 

ジャケット

こちらのジャケットは、私の自宅のクローゼットの中でも一際オーラを放っている、2023年春夏コレクションの燕尾ジャケットです

(ちなみにこちらは私の所持している服の中でも今のところ暫定1位の高額アイテムですが、出会った瞬間に一目惚れしてしまい、買っても買わなくてもきっと後悔するのだからいっそ買って後悔しようと清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入した、特別な思い入れのあるアイテムです。結果的に今は後悔することなく、買った時の自分をずっと褒めています)。

 

前後の身頃と袖全体に施されたベルトは、よく見ると切替部分がなく、ベルトが後付けではないという事がわかる異常なパターンです(ちなみに地道に数えてみたところ、ベルトの数は全部で62本でした)。重厚感のあるウールギャバジン生地に、無数のベルトとパーツのメタル感が相まって、圧倒的な存在感を放っているこちらのジャケットは、[ノワールケイニノミヤ]を象徴する “ストイックな強さ” の部分が存分に味わえるスペシャルなアイテム。毎シーズン、お店で新作アイテムを見るたびに、そのひとつひとつのスペシャルな作り込みに感動します。

 

 

ジャケット

きっと私の手に渡るまでに様々な人たちの汗と涙があったのだろうと感じざるを得ない、その細部にまで魂の込められた特別なアイテムは、纏うだけで自信が持てる、さらにはなんだか誇らしい気持ちにまでさせてくれる、まるで磨き上げられた鎧のようです。

 

“God is in the details.” (神は細部に宿る)

 

これが私の、[ノワールケイニノミヤ]の服作りへの姿勢に心惹かれ続ける理由です。

 

憧れを身近にしてくれた存在

私の学生時代の頃の話ですが、当時文化出版局が発行していた「ハイファッション」という雑誌の休刊号となった2010年4月号、“コムデギャルソン自由編集”という60ページに渡る特集を読んだことが、初めて[コムデギャルソン]というミステリアスなブランドに心を奪われたきっかけでした。その時の強烈な憧れの気持ちと、いつか行ってみたいけど私にはあまりにも敷居が高すぎると感じた青山店の写真が忘れられず、社会人になってからもその気持ちはしばらく変わらなかったのですが、そこで出会ったのが[ノワールケイニノミヤ]でした。

 

 

記事画像

 

まだその当時新しいブランドだったという事もあるのですが、「もしかしたら私にも着こなせる服があるかも?」と思わせてくれる懐の深さを勝手に感じ、(これは私の偏見かもしれませんが、一方で川久保さんの作る服は「着られるものなら着てみなさい」という無言の圧を感じます。それがまた最高なのですが)それからというもの、毎シーズンこつこつ収集し続け、今では私のワードローブのスタメンとして、また私自身のアティチュードを表現してくれる“代弁者”として、無くてはならない存在となった[ノワールケイニノミヤ]。

 

現在は直営店のほかにセレクトショップでも取り扱いがあり、カジュアルにコーディネートできるアイテムもたくさんありますので、「初めてのコムデギャルソン」としても全力でおすすめしたいブランドです(ちなみに先ほど私の所持している服の中で1番の高額アイテムをご紹介してしまいましたが、基本的には良心的な価格帯のアイテムが多いのでご安心ください)。

 

RAGTAGにはデイリーに着こなせるアイテムから、特別な日にもそうでない日にもお召いただきたいスペシャルなコレクションピースまで幅広くご用意しておりますので、ぜひ肩肘張らずお気軽に袖を通してみてください。きっとあなたの心に眠っている、強さと自信を引き出してくれるはずですよ。

 

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