菊池武夫さんにとって『TOKYO TRADITION』とは?  ‖特別対談‖ デザイナー 菊池武夫 × WWDJAPAN編集長 村上 要

菊池武夫さんにとって『TOKYO TRADITION』とは? ‖特別対談‖ デザイナー 菊池武夫 × WWDJAPAN編集長 村上 要

246st.MARKET TAKEO KIKUCHI × RAGTAG

FEATURE

2023.10.11

246st.MARKET開催に向けて、来年ブランド設立40周年を迎えるTAKEO KIKUCHIのデザイナー菊池武夫さんと、WWD JAPAN編集長村上要さんによるスペシャル対談が実現!今回の246st.MARKETのテーマである「TOKYO TRADITION」について、うかがいました。

菊池武夫

Profile

菊池武夫

TAKEO KIKUCHI デザイナー

1939年東京都出身。1964年オーダーメイド服の制作を始め、パリでの海外生活などを経て、70年「BIGI」、75年に「MEN’S BIGI」を設立しDCブームの火付け役に。78年パリでコレクションを行い、メンズのショップやショーを発表。84年にワールドに移籍し「TAKEO KIKUCHI」を発表。

村上 要

Profile

村上 要

WWDJAPAN 編集長

1977年静岡県出身。東北大学教育学部卒業後、静岡 新聞社に勤務。退社後、ニューヨーク州立ファッショ ン工科大学に留学し、ファッション誌アシスタントを 経て帰国。WWDJAPAN.com編集長を経て、2021年からWWDJAPAN編集長を務める。

多様で変化し続けることが日本のトラディッションの姿

村上:今回の246st.MARKETのテーマは「TOKYO TRADITION」ですが、菊池さんはどのように捉えられていますか?

 

菊池:日本は西洋と違い洋服の時代がまだ短いため、トラディショナルな形にも独自性があると思います。1970年代に入って多様化したファッションこそが日本のトラディショナルであって、それがベースとなって現在まで脈々と続いていることを実感してますね。私自身も自分が好きなアメリカの開拓時代やイギリスの労働者の着こなしを参考にしながら、日本の文化にあった服というものを考えてきました。

記事画像

 

村上:TAKEO KIKUCHIの服って言語化できない「なんかカッコいい」という魅力を備えていると思いますが、菊池さんのアイデアを反映しながら日本らしさを忍ばせているからなんですね。

 

菊池:特定な対象に向けて作っているわけではなく、ストリート感覚で服作りを50年余り続けてきました。時代に合わせて常に変わり続けていることが、結果的にいい形になっているのではないでしょうか。

 

村上:時代に応じた流動性のある変化こそが東京ならではのファッションで、それを続けていくことで伝統を積み上げ、アイデンティティーとしていくべきなんですね。

 

菊池:日本人の気質として、細かいディテールからアプローチして内側から全体を変えていくという傾向があって、それが面白いところでもあり、日本らしさでもある。好奇心を無くさなければますます進化していけるはずだと思いますね。

記事画像

 

村上:そうですね。さらに現在では社会のデジタル化が進み小さなコミュニティがたくさんできて、好きなものに対してピュアに高めあえる環境が育まれていると思います。そこで、「いいね!」と賛同を得られるクリエイターがこれからは生き残っていくのではないでしょうか。

 

菊池:これからはAIでの服作りも進んでいく時代。だからこそ、より人間が見える服作り、内なるパッションを感じられるものが求められるようになるでしょうね。賛否どちらの声もあっていい、それに臆せず新しいことにチャレンジする勇気を大切にしてほしいですね。

記事画像

実施概要
246st.MARKET×RAGTAG『TOKYO TRADITION』

開催期間:2023年11月1日(水)~11月5日(日)11:00~18:00
※最終日は17:00までとなります。

開催場所: ワールド北青山ビル1F(東京都港区北青山3丁目5番10号)

公式サイト:https://246stmarket.com/

OTHER POST こちらの記事もおすすめです

BACK TO LIST

PICK UP BRAND このブランドの記事もおすすめです

VIEW MORE

RAGTAG Online オンラインショップでアイテムをチェック

VIEW MORE