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[A.P.C.]が愛され続ける理由
Buyer's VOICE
今回特集させていただくのは、フレンチデニムの雄[アーペーセー]についてです。永遠の定番であり、近年トレンドアイテムとしても注目されるデニム。長年付き合っていけるデニムをお探しの方は、ぜひ今回の特集をみて一つの選択肢に入れてみてください。

Profile
KASHIHARA
新宿マルイアネックス店 / バイヤー
岡山県出身です。高校生の時にファッションに目覚めそれが今の職業につながっています。ファッションの好みは幅広く、基本的には一癖のあるデザインで着るだけで楽しくなるような洋服が好きです。といいつつも最近はベーシックなデニムを育てていて、経年変化を楽しめる、長く愛せる洋服も好みです。ぜひお店でたくさんの洋服の話をしましょう。
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ベーシックだからこそ奥深い[A.P.C.]の魅力

ジャン・トゥイトゥがフランスでスタートした[アーペーセー]は、実は30年以上の長い歴史を持つブランド。
[A.P.C.]というブランド名は、そのスピリットの頭文字をとったもので、「生産と創造の工房(Atelier de Production et de Creation)」というブランドが大事にする思いが込められています。
「製作がなければ創造は単なるアイディアに過ぎない、また創造がなければ魂のない服になってしまう」という[アーペーセー]のモノづくりに対するストイックな姿勢を表すメッセージが込められています。
アイコニックなデニムパンツ

「アーペーセー」を語る上でデニムパンツは外すことの出来ないアイテム。
なかでもアイコンの一つでもある“ニュースタンダードデニム”の生地は、日本のデニムメーカー「カイハラデニム」によって旧式の織機を用いて生産されています。

「カイハラデニム」は創業から100年以上の歴史を持ち、国内外問わず多くのブランドのデニム生産を手掛けている、日本を代表する老舗デニムメーカー。
そんな「カイハラデニム」の生地を使ったリジットデニムは、パリッとハリのある表面と、柔らかな裏面を兼ね備えており、「フランスパンのような風合い」と評されます。
パンツが出来上がってから染める製品染めと異なり、生地の段階で加工を施しているため、洗濯してもねじれにくく、きれいなエイジングを楽しむことが出来る点も、ファッションジーンズながら、デニム愛好家からも愛される所以です。

[アーペーセー]といえばシンプルでベーシックなデザインのイメージが強いですよね。やはりどのアイテムにもアイコニックな装飾はなく、ジェンダーを感じさせないニュートラルなデザインを軸としており、デニムのシンボルとも言えるアーキュエイトステッチ(デニムのバックポケットに補強のために入っている弓型のステッチ)も廃されています。
しかしながら、履く人の体型や歩き方によって体に馴染みながら経年変化が進んでいきます。目を惹く装飾はなくとも、1本1本異なる表情を持つ、履き続けることによって完成するデニムともいえます。
「アーペーセー」の公式サイトでは、そんなデニムライフを後押しすべく、デイリーなものからかなりコアなものまで4つの異なる洗い方が紹介されています。
定番で展開されるブランドの顔

現在多くセレクトショップにも展開されている“プチニュースタンダード”。
14.5オンスと、一般的なデザイナーズブランドで作られるデニムと比較すると、やや厚みのある生地を使っています。リジッドならではのネイビーの色味とオレンジのステッチ、生地の立ったシルエットから、[アーペーセー]といえばこちらを想像する方の多い、ブランドの顔でもある1本です。
スリムテーパードを軸とする[アーペーセー]のデニムですが、この他にも定番として展開される“プチスタンダード”、“ニュースタンダード”と比べても、最も股上が深くテーパードを効かせたモデルです。

[アーペーセー]のデニムはトレンドによって刻一刻と変わるハイファッションとは一線を画した、クローゼットの中で長く輝き続ける、そんなブランドのDNAが濃縮されたアイテムです。
変わらない定番であることは、長く付き合うアイテム選びでは大きなポイントですよね。
最後に

[アーペーセー]には今回詳細させていただいた定番のデニムはもちろん、他ブランドにも数多くの人気モデルがあります。
また中古市場でも値段の下がりにくいブランドですので、お買い取りを検討されているものがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。