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[Carhartt]歴史と新しさの融合
Buyer's VOICE
みなさんこんにちは!今回は古着でもおなじみの[カーハート]についてご紹介いたします。
[カーハート]というと今では沢山の方が着ている印象ですが、私は1990年代のラッパー達が着ていたイメージをもちます...。世界的ラッパーエミネムの半自伝的映画「8 Mile」では出演していたラッパーの大半が[カーハート]を羽織っていた印象です…。
今ではどこでも目にする[カーハート]ですが、元をたどると実は労働着メーカーとして誕生したブランドです。そんなファッションからワークシーンまで幅広い人々から愛されるブランド[カーハート]についてみていきましょう!

Profile
TAKAGI
原宿店 / 店長
髙木と申します!私はこれまでアメカジやミリタリーといった「THE・古着」からCOMME des GARCONSのようなモードブランドまで幅広いジャンルの洋服を着てきました。現在ではkolorやJUNYA WATANABE MANなど、ベーシックな中にもデザイナー独自の解釈により少し違和感を感じさせるような洋服を楽しんでいます。どうぞよろしくお願いいたします!
- 過去の執筆記事
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[カーハート]のはじまり

[カーハート]は1889年にデトロイトにて、4台のミシンと5人の従業員から「ハミルトン・カーハート・マニュファクチュア」という社名でスタートしました。
[カーハート]はワークウェア製造を事業の中心に置き、多くのアイテムを世に出しました。中でも “アクティブジャケット” や “デトロイトジャケット”、“ミシガンチョアコート” はワークウェア特有の耐久性や保温性だけでなく、現代のファッションにも馴染むようなゆとりのあるつくりで多くの人から支持を得ています。
最初に生まれたアイテム、オーバーオール

こちらはデニム地で作られたオーバーオールです。
「トリプルステッチ」や「バータック縫製」等、デニムアイテムによくみられる補強が施されており、こちらもファッション性のみならず耐久性も抜群の名作です。[カーハート]の代名詞である「ダック地」のジャケットやワークパンツのイメージが強い[カーハート]ですが、一番初めに作られたアイテムがオーバーオールであることはご存知でしたか?


その歴史は130年前まで遡ります。当時はダック地と分厚いデニム地を使って作られていましたが、耐久性に優れている反面重かったり動きにくかったりと、機能性が今一つでした。当時デトロイトのあるミシガン州の労働者といえば鉄道員が多くを占めており、彼らのニーズに応えるべく、素材や仕様を改良することに。生地を12オンスコットンにしたり、サスペンダーや特徴的なビブデザインを取り入れたりすることで、耐久性と機能性を実現しました。
新境地を切り開いたコラボレーション

最近の[カーハート]を語る上で、他ブランドとのコラボレーションは外せません。[ジュンヤワタナベマン]、[サカイ]、[アーペーセー]など、挙げればキリがないほどです。ブランドとのコラボを多く行っている[カーハート]ですが、厳密に言うと[Carhartt Work in Progress(Carhartt WIP カーハート ダブリューアイピー )]というブランドがコラボを行なっています。
こちらは1989年にヨーロッパで設立され[カーハート]の魅力を残しつつ、洗練されたデザインの製品を多く発表しているブランドです。コラボアイテムにおいても、[カーハート]の無骨さを残しながらもコラボブランドの良さをを融合させて全く新しいアイテムを多く発表しています。
MARNI × CARHARTT WIP カプセルコレクション

そんな中、昨年最も話題となったコラボは[マルニ]とのコラボではないでしょうか。[マルニ]のクリエイティブ・ディレクターであるフランチェスコ・リッソの得意なフラワープリントや手書きで書いたようなブランドロゴステッチが施されたアイテムは目を惹きます。


こちらのデニムは[マルニ]らしいデザインながらも、パッチポケットやユーティリティループ付属のコーデュロイポケット、[カーハート]の初代ロゴ「ハートロゴ」からオマージュされたハートのボタンなど[カーハート]らしさも存分に感じることのできる1本となっています。
最後に

[カーハート]が人気の理由はアーティストの着用やブランドとのコラボ等様々あると思いますが、やはり一番は「不変的なデザイン」という点にあると思います。
ブランド誕生から130年ほどですが、そのデザインはほとんど変わってないといいます。労働着として広く支持を集めるほどの耐久性と機能性をもちながら、現在のファッションシーンにも取り入れやすい機能性にもとづいた不変的なデザインを見ると、今でも人気というのは納得します。そして、100年以上前からこれらの製品を作っていたことが信じられません…
ちょっと無骨さも残しながら、洗練された[カーハート]のアイテムをぜひ店頭にてお試しください!