[Maison Margiela]古着に新たな命を吹き込むアーティザナルライン

[Maison Margiela]古着に新たな命を吹き込むアーティザナルライン

Buyer's VOICE

COLUMN

2025.03.25

みなさまこんにちは。新宿店のKISHIWADAです。
昨今、古着やヴィンテージが注目を集める中、様々なブランドのアーカイブや本人期のアイテムも価格高騰が続いています。そこで今回は、[メゾンマルタンマルジェラ]のアーティザナルラインとマルタン・マルジェラ本人期のアイテムについてご紹介します。

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新宿店 / バイヤー

ファッションとそれにまつわるカルチャーが好きで、たくさんのブランドを見て袖を通してきました。モード、カジュアル、ストリート、アウトドアなどジャンルにとらわれず、楽しくお客様とお話しできればと思います。

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    [メゾンマルタンマルジェラ(現メゾンマルジェラ)]とは

    ドライバーズニット

    “ドライバーズニット” / Size : L / ¥138,300(inc.tax)

     

     

    1988年にマルタン・マルジェラによって[メゾンマルタンマルジェラ]を設立。暗号のようなカレンダータグに加え、デザイナー自身がメディアにほぼ露出しない匿名性や、コレクションラインで見せる破壊的で実験的なアナーキーなデザイン、そして、メンズラインではシンプルでローファイながらも、アーティザナルという既成概念へのアンチテーゼを掲げるデザインがカルト的な人気ブランドに。

     

     

     

    ドライバーズニット

    マルタン・マルジェラ本人の2008年の退任後はデザインチーム、2014年にジョン・ガリアーノのクリエイティブディレクター就任を機に、ブランド名を[メゾンマルジェラ]に改名。[メゾンマルタンマルジェラ]時代とは違った、エレガントで斬新なデザインがブランドを躍進させる。2025年グレン・マーティンスが新クリエイティブデザイナーに就任。

    アーティザナルラインとは

    “30周年記念レザーダウンジャケット”

     

    それでは、アーティザナルラインについてご紹介します。ご存知の方も多いかと思いますが、アーティザナルラインは、世界中のアンティークやヴィンテージ(古着)をデコンストラクション(再構築)し、アトリエ内で職人が手作業で製作されているため、球数も少なく、現在では価格高騰が続く[メゾンマルタンマルジェラ]のラインのひとつです。カレンダータグでは、「0」もしくは「0、10」の数字が丸で囲まれています(1999年以前は真っ白なタグ)。

    アーティザナルライン“リメイクスウェット”

    “リメイクスウェット”

    “リメイクスウェット”/ Size : -(M位) / ¥81,500(inc.tax)

     

    こちらは2000年位のアーティザナルラインのスウェットです。今では当たり前のリメイクですが、当時ファッション業界では見向きもされなかった古着の衣類をピックし、再生させる方法は[メゾンマルタンマルジェラ]が最初だったと思います。名作 “M-47パンツ” を裏返して穿かせたエピソードもそうですね。当時、日本の古着屋でも、“MA-1” などのフライト物は人気でしたが、フィールド物のミリタリーアイテムが世界的に人気になったのは[メゾンマルタンマルジェラ]による影響が一部あると考えています。

     

     

    “リメイクスウェット”

    この時代のアーティザナル(1990年末~2005年位)は切って、貼り付けるというような簡易的な物でした。ただ他のブランドにはない(だせない)不思議な魅力がありました。それ以降は当時のインタビューの記事の記憶ですが、マルタン・マルジェラが「良い古着の個体が見つかりにくくなった」と答えており、路線を変え、アート性の高いアーティザナルに変更していき、今(オートクチュール)になったような気がします。

     

     

    “リメイクスウェット”

     

    ちなみに価格の安さも魅力でした。この辺りのスウェットリメイクやドッキングシャツは2万円位、膝切り替えなどのリメイクデニム、コーデュロイパンツは2.5万~3.5万位でした。当時高いなと感じたムートンジャケットも10万円位だったと思います。今では考えられないですね。

    2006年春夏物 本人期のライダース

    2006年春夏物 本人期のライダース

    2006年春夏物  本人期 ライダース / Size : 46(M位) / ¥149,100(inc.tax)

     

    マルタン・マルジェラのいわゆる、本人期のライダースです。レザーの上から特殊なペンキを塗り、ペンキの剥がれ、割れが出ることで、通常のレザージャケットとは違った経年変化を楽しめます。この手法はブランド初期からアーティザナルラインでもデニムやシューズなどで採用されています。

     

     

    2006年春夏物 本人期のライダース

    ホワイトやシルバー、ブラックのペンキがあるのですが、こちらのベージュ色もアンチモードを感じさせてくれますね。ジョン・ガリアーノ期の物より、マルタン・マルジェラ時代の物は男らしい野暮ったさも魅力の一つです。

     

     

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    集合写真

    他にも、八の字ライダース、エルボーパッチ、タビブーツ、初期アーティザナル各種、コラボ物など紹介しきれないくらいの名作が多くあります。過去の名作はもちろんですが、今後グレン・マーティンスが[メゾンマルジェラ]と、どう化学反応を生んでいくか楽しみですね。

     

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