[C.P COMPANY]マッシモ・オスティの革新と名作

[C.P COMPANY]マッシモ・オスティの革新と名作

Buyer's VOICE

COLUMN

2024.10.02

みなさんこんにちは。福岡パルコ店店長のISHIDAです。
今回はイタリア発のアーバンウェアブランド[シーピーカンパニー]について代表アイテムを用いて、その魅力をご紹介いたします。

ISHIDA

Profile

ISHIDA

福岡店 / 店長

マルタンマルジェラやヘルムートラング、ストーンアイランドなど、古着やミリタリーから着想を得て新しい価値観を生み出すブランドが好みです。また、最近はキココスタディノフやポストアーカイヴファクションのようなスポーツテイストが入ったブランドも気になります! 洋服以外のお話をさせていただくと、無類のコーヒー好きで毎日豆から挽いて飲んでおります!お買い取りをお持ちいただいた時にはいろんなお話ができたらなと思います。

[C.P COMPANY]の歴史 

C.P COMPANY ロゴ

[シーピーカンパニー]は1971年、イタリアで誕生したブランド。

設立当初は[Chester Perry(チェスターペリー)]という名前で活動しておりましたが、1978年に現ブランド名でもある[シーピーカンパニー]へと変更しました。

 

デザイナーは「スポーツウェアのゴッドファーザー」として世界的に知名度のある、マッシモ・オスティという人物。

[シーピーカンパニー]のほかに[ストーンアイランド][ボンネビル]、[レフトハンド]など様々なブランドの立ち上げを行っております。

もともとグラフィックデザイナーであったため、洋服のパターンや専門的な知識はほとんどありませんでした。

そんな中オスティは、ミリタリーウェアの持つ独特な素材や機能性に注目します。

 

そしてミリタリーウェアのアーカイブを収集し、そのディテールを再構築することで洋服のデザインを始めていきます。アーカイブを収集していく中で、ミリタリーアイテムの持つ使い込んだ風合いや色褪せたような独特なカラーリングにオスティは心酔していきます。最終的には研究するために3万点にも及ぶアーカイブを収集したと言われています。

代名詞的手法「ガーメントダイ」

ガーメントダイ

研究を続けていく中で、彼がたどり着いたのは「ガーメントダイ」という手法です。

「ガーメントダイ」=洋服を作り終えてから染色を行うこと。

 

通常は糸の時点で染色を行い生地にして洋服を作りますが、ガーメントダイは未染色の生地で洋服を完成させた後に、一気に染め上げる手法です。これにより、素材ごとに染まり度合いが異なるため独特の風合いが生まれます。

 

また、着用する人のライフスタイルによって色落ちや着用感が変わってくるので様々な「経年変化」を楽しめるのもガーメントダイの魅力のひとつ。この経年変化に心を奪われた方もいらっしゃるかと思います。

代表アイテム①‟GOGGLE JACKET”

ゴーグル

[シーピーカンパニー]を紹介する上で欠かせないデザインのひとつ、“ゴーグルジャケット”です。実はこのゴーグルデザイン、単なるデザインではなく実用的な意味合いがあるのです。

 

1998年、[シーピーカンパニー]はイタリアのクラシックカーレースの祭典、「ミレミリア」のオフィシャルスポンサーに就任します。その際に誕生したのが、この“ゴーグルジャケット”です。

30年以上経っても人気が衰えない理由とは何なのでしょうか。

“ゴーグルジャケット”誕生秘話

ゴーグルジャケット

こちらは「ミレミリア」の“ゴーグルジャケット”ではありませんが、フードにゴーグルがついておりブランドらしさがひしひしと感じられます。

 

当時のクラシックカーにはフロントガラスがなく、風や塵などが舞い上がり顔面に直撃しけがをする危険がありました。そのような弊害から目を守るためフードの先端にゴーグルを付け、ドライバーはそのフードを被りレースを行うことで安全に走行が出来たと言われています。

 

また左袖部分にも半透明なレンズが取り付けられています。こちらはレース中でもストレスフリーに腕時計を見るためのデザインです。

 

その他に複数の優れたポケットのシステムにより身分証明書、水筒、ナイフ、そして食料から地図まで、あらゆる必需品を携帯できます。

 

代表アイテム②“EXPLORER JACKET”

×バブアー

実はゴーグルジャケットが誕生する1年前、[シーピーカンパニー]は、とあるジャケットを発明します。名前は“エクスプローラージャケット”。オスティが元々展開していたウェアに日本の民間防衛隊が使用していた保護帽子のスタイルを取り入れたのがきっかけです。

 

ジッパーで開閉し、目の高さでレンズが縫い付けられた目出し帽のようなデザインが特徴的です。

 

 

オイルド部分

こちらは英国王室御用達ブランドとして名高い[バブアー]とのコラボレーションアイテム。

 

“エクスプローラージャケット” をベースにバブアーのオイルドクロスを使用しております。

 

 

×バブアー

両ブランドロゴが記されたレンズに加え、スポーツとクラシックが融合されたデザインに多くのファンが魅了されました。二次市場でも人気が高いコラボレーションアイテムです。

代表アイテム③「ミリタリーデザイン」

様々なモデルを誕生させてきた[シーピーカンパニー]。最後はブランド誕生のベースにもある「ミリタリーデザイン」からインスパイアされたアイテムをご紹介します。

×[JUNYA WATANABE MAN]

×ジュンヤワタナベ

2024年春夏に初コラボレーションを果たしたアイテムです。1950年代から1960年代にアメリカ陸軍で採用された野戦用パーカー、通称「モッズコート」。

 

そのモッズコートをベースに[シーピーカンパニー]の代名詞、「ゴーグル」をフードに取り入れたデザイン。

ロゴ

また背中には「C.P.C」とブランドの頭文字がステンシル風にデザインされています。素材は3層ラミネート加工を施したハリのあるデニム素材を使用した、コラボレーションならではのアイテム。

 

クラシックなアイテムに敬意を払いながら現代風にアップデートし、両ブランドのアイデンティティが見事に詰め込まれています。現在ほとんどの取り扱い店舗で完売しているほど人気があります。

 

 

“Shell R Vest”

Shell R Vest

こちらもミリタリーアイテムでもある、タクティカルベスト(弾薬ポーチやグレネードなど、戦闘装備を収納するポケットが多数取り付けられているベスト)をサンプル元にデザインされたソフトシェルベスト。

速乾性に優れ、高い機能性と保護性能を備えております。

 

 

ポケット部分

また、こちらの製品に使用されているオリジナルナイロン生地、「C.P Shell R」は再生糸を使用したサステナブルな素材です。左ポケットに配されたオリジナルレンズもブランドのアイデンティティが感じられるデザイン。

最後に

集合写真

ブランド設立から53年という長い年月が経ってもなお、創設者であるマッシモ・オスティのアイデンティティやデザインが直に感じられるアイテムを作り出し続ける[シーピーカンパニー]。

 

RAGTAGではインラインからコラボレーションアイテムまで幅広く商品を取り揃えております。ぜひ実際に商品に触れて、デザイナーのアイデンティティを感じてみてください。

 

また、お買い取りも強化しております。全国のRAGTAG、または宅配買取をご利用ください。

 

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