これまでRAGTAGを利用したことがなかったファッションピープルが、
はじめてのお買い取り体験をする様子をお伝えするこの企画。
記念すべき第1回はファッション誌を中心に活躍する
スタイリストの平松正啓さんに登場いただきます。
アシスタント時代にRAGTAGに来たことはあるけれど、買い取りをしてもらったことはなかった」と話すスタイリストの平松正啓さんは、今回この企画で初のお買い取り体験となりました。平松さんは仕事としての服の購入のほか、自ら着ることを楽しんでいるために、「恐ろしいことに、年間で服にかけるお金はン百万円になっているかも」だそうです。そんな平松さんが今回お持込いただいたのは、「もし、いま売ったら幾らくらいになるのかを知りたい」アイテム5点。RAGTAG渋谷店にお越しいただき、ベテランバイヤーのMOCHIZUKIが査定を担当しました。
今回のお客様
平松正啓さん
スタイリスト
1980年生まれ。ファッション雑誌を中心に活躍する一方、自らフリーペーパーの『WHYT(ホワイト)』を刊行。その後はインディペンデントなファッション雑誌『WHATEVER』の編集、発行人としても意欲的に活動中。
今回ご対応したバイヤー
MOCHIZUKI
RAGTAG 渋谷店 バイヤー
バイヤー歴12年のベテランスタッフ。ストリートカジュアルを中心に、幅広い知識でバイイング中。
今回お持込いただいたアイテム
COMME des GARÇONS HOMME PLUS のシャツ(2019 年春夏)
ALEXANDER McQUEEN のシャツ(2007 年頃)
WTAPS のビニールバッグ(2019 年春夏)
NIKE のエアフォースワン(パイソン柄)/ Sunku のネックレス
ありがとうございます。売るつもりもないものまで持ってきちゃってすみません(笑)。
MOCHIZUKI:いえいえ。まだ売ることを悩んでいる状態でご相談いただくお客様もいらっしゃいますし、お買い取りが初めてということですので、どんな感じなのかと体験いただくだけでも大歓迎です!それではこちらのお買い取りの価格をお伝えしていきます。まず[COMME des GARÇONSHOMME PLUS]のシャツは1万5000円を付けさせていただきました。これは今シーズンのものですよね。
平松さん:はい。これは今もよく着ているので、売ろうとは思っていないのですが、[COMME des GARÇONS]は昔から好きでたくさん持っているので、もし売ったらどれくらいになるのかなと思って。
MOCHIZUKI:[COMME des GARÇONS]はずっと人気のあるブランドということもありますので、多少状態が悪かったとしても、高く買い取らせていただいています。こちらはハーネスが付いたパンクっぽいデザインがギャルソンらしくて最高ですね。
平松さん:[ALEXANDER McQUEEN]のシャツは、かなり前のモデルだし、随分着ていたのに6000円の買取価格なのはちょっと意外ですね。確か当時結構無理をして買った記憶があるものですが、悲しいことにもうサイズが合わなくなってしまって着られないんですけど(笑)。思い入れはあるけど、もう着られないので売ってもいいかなと。
MOCHIZUKI:マックイーンがデザインしていた頃の、2007年のシャツですよね。私も平松さんと世代が近いですが、この時代は私も沢山ファッションに投資していたので、無理をしてでも買う気持ち、すごく分かります(笑)。[ALEXANDER McQUEEN]はずっと人気がありますが、亡くなったデザイナーのドキュメンタリー映画(『マックイーン : モードの反逆児』)がつい最近公開されて再び評価が上がってきているのと、このシャツがデザイナー存命当時のものであるということ、あとはここ最近、バンダナ柄がかなり盛り上がってきていて、この秋冬あたりは凄いことになりそうな予感もするので、そういったデザインのニーズも価格に反映させていただきました。
平松さん:そういう色んなことが価格に影響するんですね。
MOCHIZUKI:実はそうなんです。アイテム単体の時間が経っていても、世の中の動きによって価格も常に変動していますので、「これはどうかな」と思ったものでも、持ち込んでいただくと意外な査定になる可能性があります。今回のアイテムはまさにそんな感じですね。続きまして[WTAPS]のビニールバッグですが、こちらも新作で、かなり人気で店頭完売していたアイテムですよね。
平松さん:そうです。実は展示会でオーダーしていたものなんですが、白をオーダーしたつもりが黒を頼んでいたみたいで、届いてからまだ封を開けていなくて(笑)。こういう間違ったものが家に結構あります。
MOCHIZUKI:だから新品だったんですね![WTAPS]は変わらず人気のあるブランドで、しかもこちらは未使用ということもありますし、平松さんは白が良かったようですが、やはり実用面で考えると黒の方が汚れないし、使い勝手も良いので、黒の方が人気はあると思います。
平松さん:色も買取価格に関係あるんですね。
MOCHIZUKI:そうですね。同じモデル、同じ状態でも、人気色とそうでない色では価格にも違いは出てきます。続きまして[NIKE]の“エアフォースワン”の査定価格です。
平松さん:これもそこまでレアなモデルじゃないのと、僕は正直こういうスニーカーの相場が分からないんです。
MOCHIZUKI:こちらの“エアフォースワン”のパイソン柄は90年代に人気があったモデルの復刻で、新品なので11,000円の査定にさせていただいています。あの当時かなり人気でしたよね。私や平松さんもそうだと思うのですが、当時は即完、その後中古市場でも価格が高騰した人気モデルが復刻されると、当時買えなかった方がお求めになることが多いんです。メルカリやヤフオクで直接の売買をすれば、ダイレクトな取引な分、もう少し高い価格にはなると思いますが、そういう手間が面倒な方はお持込みいただくケースが多いですね。思ったより良い値段が付いたとおしゃっていただけることも多いです。
平松さん:これは普通にオンラインで買ったものですが、[NIKE]のオンライン抽選ってなかなか当たらないですよね(笑)。先日初めて[sacai]とのコラボレーションモデルが当たって大喜びしていたら、僕の入力ミスで全然違うサイズを申し込んでいて……、本気でショックでした。
MOCHIZUKI:うわーそれはショックですね! でもそういう方は結構多いですよ。サイズを間違えて買ってしまって、持ち込まれるケースは多いです。NIKE×sacaiはかなりプレミアなので、よろしければ今度査定しますよ(笑)
平松さん:僕の場合は「いずれ撮影衣装として使えるかも」とか思ってしまうので、つい残しておくことが多いのですが、どんどん溜まってしまうので、考えないとですね。
MOCHIZUKI:最後は[Sunku]のネックレスです。こちらは2000円を付けさせていただきました。[Sunku]は元の販売価格もそれほど高くなくて、1万円前後のものが多いのですが、価格の割にかなりしっかりした作りが特徴ですね。今はこうしたインディアンジュエリーも市民権を得て人気があります。以上で査定は終了なのですが、僕がいま35歳で、平松さんは少し上の世代かと思うのですが、欲しい服のために全財産つぎ込んだような、雑誌全盛期に育った僕ら世代を感じさせるラインナップで、拝見していて楽しかったです。
・COMME des GARÇONS HOMME PLUSのシャツ(2019年春夏) ¥15,000
・ALEXANDER McQUEENのシャツ(2007年頃) ¥6,000
・WTAPSのビニールバッグ(2019年春夏) ¥4,000
・NIKEのエアフォースワン(パイソン柄) ¥11,000
・Sunkuのネックレス ¥2,000。
※ 査定価格は時期や状態によって常に変動しますので、参考価格としてご覧ください。
僕はよく人に「そんなの履いたらもったいない」とか、「着ないで売っちゃえば?」と言われるんですが、やっぱり自分で着たり履いたりしたくて買うので、これまで売ってこなかったんです。だけどサイズや色を間違えたものや、もう着られなくなったものは、売りに来てもいいかもしれないと思いましたね。仕事が仕事なので、あんまり堂々と来れないですけど(笑)。
ぜひプライベートでもご来店をお待ちしています。今度はまたファッションのお話をいろいろ聞かせてください。
さすがスタイリストさんと感じるものをお持込いただきまして、ありがとうございます。年代が比較的新しいものや、あまり着ていないものとかもありましたね。