RAGTAGスタッフもお客さまと同じくらいファッションが大好き。
このコーナーでは、豊富なファッション知識を持つバイヤーたちが、
自ら偏愛するブランドやアイテムをご紹介します。
私の好きなブランド、あのアイテム
ALDEN
“自分だけの一足になる靴”
バイヤーのファッション偏愛
京都店 バイヤー NISHIMORI
■［オールデン］の魅力
［オールデン］は1884年に創業されたアメリカの老舗革靴メーカー。色々な革の種類のアイテムが発売される中、ダントツの人気を誇るのがコードバンと呼ばれる馬のおしりの革を使った素材です。普通のレザーとは、まず見た目がかなり違います。表面ではなく、内側から濃い光を放つようなヌルっとした透明感のある輝き。馬一頭からとれるのはごくわずかで値段も高い分、希少価値も高く、革のダイヤモンドとも称されるほど。履けば履くほどその輝きの深みも増していき、長い年月の経年変化を楽しめるのもコードバンならではの魅力です。
また見た目の変化ももちろんですが、履き心地も変わります。革馴染みが案外早く、馴染めばスニーカーのような快適な履き心地さえ感じられます。元々矯正靴を作っていた［オールデン］ならではの、モディファイドラストと呼ばれる木型は、甲が若干薄く、踵が小さい日本人の足にしっかりフィットしてくれます。それにより、正しい歩き方になり、革靴なのに長時間の歩行も疲れにくいんです。
■コーディネートの幅広さ
革靴と言えば、シャープでスマートなので綺麗めなアイテムと思われがちですが、［オールデン］の革靴はコバが少し出っ張っており、カジュアルダウンもしやすいです。だからデニムパンツやチノパンツなどの仕事着でなく、普段着として使うアイテムとの相性もばっちり。ストリートテイストも好きな僕は、あえて違うジャンルのものを合わせる事も多いです。例えば［STUSSY（ステューシー）］も好きでよく着るのですが、それと革靴を合わせるハイブリットな着こなしもできるのです。［オールデン］と出会うまでの自分のファッションにも合わせられる喜びも、このブランドが好きな要因です。
■スタイリングサンプル
＜CLASSIC＞
白シャツ、レジメンタルのネクタイ、チノパンツ、紺ブレ、白ソックスの組み合わせが「THE王道」だと思っています。スマートな着こなしながら 存在感のある［オールデン］がスタイルを格上げ。たまにはこんな恰好で街に繰り出すのも悪くないですね。背筋が伸びて自分自身が大人っぽく感じます。
＜STREET＞
前述した通り、ストリートスタイルにも［オールデン］はマッチします。イタリア靴のようなシャープなトゥだとトップスに負けてしまいますが、［オールデン］の存在感はいい意味で目立ちますね。コードバンの輝きやアメリカ靴ならではのシルエットも、ストリートブランドのパンチに負けません。
■オールデン］のコラボレーション
［オールデン］はたくさんのブランドの別注アイテムや、コラボアイテムを出しています。［BEAMS（ビームス）］や［BEAUTY＆YOUTH UNITED ARROWS（ビューティー＆ユースユナイテッドアローズ）］、［SHIPS（シップス）］など、日本で有名なセレクトショップの別注アイテムも多数あり、非常に人気です。日本のセレクトショップというだけあって、元々アメリカのブランドである［オールデン］を、日本人が履きやすいように解釈してあり、より一層履きやすさ、取り入れやすさが増しています。
■お気に入りアイテム
「56050」
［ビューティー＆ユースユナイテッドアローズ］の別注アイテム、モディファイドラストの黒のプレーントゥ。素材はもちろんコードバンです。本当にどんなシーンでも活躍してくれる一足で、日本人の足に合わせたラストを使用しているあたりが、こだわっているなあと感じるポイントです。
「563」
大人気のバーガンディのタッセルローファー。アバディーンラスト（※）を用いたドレッシーなシルエットで、さらにこのコードバンの輝きと相まって、他のブランドにはなしえない唯一無二の一足です。シンプルにチノパンやデニムとの相性は抜群ですが、夏はタックの入ったショートパンツなんかとも相性◎です。
※アバディーンラスト…［オールデン］のなかでは一番細身の木型。
「4462H」
ウィングチップのタンカラーのブーツ。少しずっしりしたラストを採用しており、武骨な男らしさと、その中に繊細さも見受けられる、見事な一足です。ALDENはコードバンだけでなく、こういう変わり種も人気です。
■自分だけの一足になるブランド
［オールデン］の革靴は、本当に長く履けるアイテムばかりです。初めて革靴を買う方だと、少し高いと思うかもしれませんが、間違いなく値段以上の価値を発揮してくれます。何十年も履いている方も多くいらっしゃいますし、履けば履くほど本当に自分だけの一足になってくれます。綺麗なスーツスタイルから、Ｔシャツにデニムパンツ、幅広く合わせられますし、自身の服装のテイスト、世間の流行が変わったとしても［オールデン］は変わらずスタイリングに溶け込んでくれます。
魅力たっぷりの［オールデン］、まだまだお伝えし尽くせない部分もありますので、是非店頭でお声がけください。
NISHIMORI
2017年入社。2019年よりバイヤー。自分なりに考えたコンセプトをしっかり持ってコーディネートするのが好きです。幅広いブランド知識も 日々蓄えて、ファッションを毎日楽しんでいます。
